今や人類は地球環境への影響を制御できるような社会制度、倫理観へ移行しなければならない

人類の科学技術の進歩と普及は、地球の環境に与える影響を指数関数的に大きくしてきた
つまり、無駄な消費を煽る資本主義ではダメ(経済)、科学技術を誰かが独占するような制度もダメ

人類の影響が大きくなった例として海水の温暖化と人類の消費するエネルギーを比較してみる
地球の海水が温めらていて、その熱量は概算で 100TW(100テラワット)と見積もられている

100TWとはどれくらいだろうか?(W = J/s …単位時間当たりの熱量)

日本でよく使われる単位(kW)に換算して考えてみる
100TW = 100G・kW
G(ギガ)は10億(10^9)なので、100G・kW = 1000億kW
W = J/s = 0.24cal/s

日本の電力供給、発電能力が およそ 1.5億kW
原子力発電は、電力として1W 供給すると、廃熱が 3W 程度発生している(発電効率25%想定)
つまり 1億kW を原子力発電すると、海水は 3億kW の熱を受け取ることになる
全世界の原子力発電を考えると、海の温暖化の 1% 程度は原子力発電所の温排水によると考えられる

原油および天然ガスによる発熱量を、年間の生産量とエネルギー密度より計算すると

(年間の生産量で概算)
原油:340億バレル×(1000万kJ×159/258)= 20.9 × 10^16 (kJ/y)
天然ガス:3.6兆立方メートル×40MJ = 14.4 × 10^16 (kJ/y)

原油+天然ガス=35.3 × 10^16 (kJ/y)

これを1年間の秒数 60 × 60 × 24 × 365 = 31536000 で割ると kW に変換できる

35.3 × 10^16 / 31536000 = 11.2 × 10^9 (kW)

原油と天然ガスを燃やすことで発生する熱だけでおよそ 11G・kW である
石炭と原子力をこれに加えると、海水に加わるとされている熱量の2割程度に達するのではないか?