富士登山渋滞データからも裏付け 12月02日 12時21分
http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3033182761.html

富士山の登山の状況について民間企業などが「ビーコン」と呼ばれる小型の電波発信機を使って調査したところ、登山者の約7割が早朝の時間帯に
山頂に滞在していたことがわかりました。

この調査は、民間企業や自治体が協力してビーコンと呼ばれる小型の電波発信機を登山者に配布して、登山者の人数や位置などを把握しようというもので、
ことしは8月から9月にかけ、静岡と山梨の4つの登山道で約2400人を対象に行われました。

その結果、午前3時から午前9時の早朝の時間帯に山頂に滞在している人は全体の約7割を占めていて、ご来光を目当てに早朝に山頂を目指す登山者が
多いことが分かりました。

また、登山にかかる時間については、静岡県側で最も登山者が多い富士宮口で、9.5合目から山頂までの目安とされる所要時間は30分ですが、
実際は2倍以上の69分かかっていて、こうした傾向はほかの登山道でも見られたということです。

調査を行った建設コンサルタント会社「日本工営」の田中義朗防災部専門部長は、多くの登山者が、ご来光を見ようと山頂を目指すため登山道が渋滞する
ことがデータからも裏付けられたとして「今後データの分析を進めて、県などと連携しながら防災対策や登山道の整備などに役立てていきたい」と話しています。