天災
国が南海トラフの観測強化へ 10月14日 10時31分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171014/k10011177901000.html

南海トラフ全域を対象に、巨大地震の可能性を評価する新たな情報が来月から発表されることなどを受けて、気象庁は、これまで東海地域に集中していた
観測網を広げるための調査を来年度から行う方針です。

合わせて文部科学省も海底の観測網を拡大する方針で、国による南海トラフの観測強化が進む見通しです。

東海地震の予知に向けて、気象庁はこれまで東海地域など27か所に設置された地盤のわずかな変化をとらえる「ひずみ計」と呼ばれる観測機器などで
監視を続けてきました。

しかし来月1日から予知を前提とする東海地震の情報を取りやめ、南海トラフ全域を対象に巨大地震の可能性を評価する新たな情報を発表することになった
ことなどから、気象庁は観測網を広げるための調査を来年度から行う方針を決めました。

具体的には、東海地震の震源域の西側にあたる紀伊半島南部や四国に設置されている産業技術総合研究所の「ひずみ計」や、国土地理院のGPSなどの
データが新たな情報の発表に使えるかどうか、精度などを検証するということです。

このほか文部科学省も、現在、紀伊半島から高知県の室戸岬にかけての沖合の海底で地震や地殻変動などを観測している「DONET」と呼ばれるシステムを
再来年度以降、さらに西側の宮崎県にかけての沖合の海底に広げる方針で、国による南海トラフの観測強化が進む見通しです。