2018年9月23日
ロシアゲート捜査、大ピンチ、大統領解任画策で墓穴    Wedge編集部
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/14036
トランプ氏の思うつぼ
大統領がローゼンスタイン氏に怒っている一番の理由は同氏がホワイトハウスに一切
相談することなく、ロシアゲート事件を捜査するモラー特別検察官を任命したことだ。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/14036?page=2
録音や盗聴機器装着も提案
 ローゼンスタイン副長官の画策疑惑だが、ニューヨーク・タイムズなどによると、副長官は
2017年5月16日、マケイブFBI副長官(長官代行)や司法省高官4人らと2回にわたって
極秘会議を開催した。会議の1週間ほど前にFBIのコミー長官が解任されたばかりだった。
 副長官は1回目の会議で、修正憲法第25条4項の規定に基づいて、大統領を職務不
能として事実上解任する案を提示。セッションズ司法長官とジョン・ケリー国土安全保障
長官(現大統領首席補佐官)の2人から賛同を取り付けることができるとの見通しを披歴した。
 また副長官は大統領によるFBI新長官の人選が真剣ではないことに苛立ちを表明し、
ホワイトハウスの混乱を明らかにするため、自らトランプ氏との会話を録音する考えを提示。
録音装置や盗聴機器を身に着けていくという話を持ち出した。副長官はこの時、トランプ
氏の新FBI長官候補との面談に同席が許されていた。
 しかも、ローゼンスタイン氏は自分だけではなく、マケイブ氏ら長官候補として大統領の面
談を受ける人たちも同じように録音ができるとし、ホワイトハウスに入る時には、携帯電話
などは調べられないとまで話した。出席者の1人が「本気なのか」と問い詰めたのに対し、
勢い込んで肯定した。
 ローゼンスタイン副長官はなぜ、こうした異常ともいえる行動を取ろうとしたのか。副長官は
コミーFBI長官が解任されるのに先立って、ヒラリー・クリントン氏の私用メール問題のコミー
氏の捜査指揮がまずかったとのメモを大統領に提出した。だが、このメモがコミー氏解任の
主要な根拠とされたことにショックを受け、大統領に利用されたと激怒した。この怒りが、
ホワイトハウスに相談することなしにモラー特別検察官を任命することにつながったようだ。