管理者たちの考え方は、一概に間違っているとは言えないかな。
彼らは、この地球の状況を、君たち自身の手で解決することで、君たちがより成長すると考えていたみたいでね。
太古の昔は、それなりに接点を持っていたんだけど、まあ、この地球の人たちが増長し過ぎたから、距離を置くことにしたんだね。
ただ、どうにも雲行きが怪しいんで、管理者たちのさらに上司に当たるような存在たちから、やり方を変えろと言われてしまったのさ。
言い方は悪いかもしれないが、ある意味では、君たちは見限られたようなものなんだよ。

君たちがよく話をしている、カバールなる謎の組織があるだろう。
実際には、そういった大規模な一つの組織があるわけでなくて、小さな秘密結社の連なりなんだね。
彼らは、それこそ太古の昔から存在しているし、それぞれの宗教や流派、派閥によって、活動目的もその内容も規模も全然違う。
そして一番重要なのがね、そういった組織のほぼすべてが、知識の継承に失敗してしまっている点なんだよ。

この地球に巣食っている相容れない存在たちについてや、管理者たちを始めとする存在たちと、正式なコンタクトができてない状態が千年単位で続いているんだね、
それでも、チャネリングなどで受信はできるんだけど、その技術も代を重ねるごとに劣化していって、単なるおふざけや気まぐれの遊び人や悪意ある者たちと繋がっても、真贋すら分からないようになってしまった。
そこを、この地球に巣食っている連中に巧妙に突かれて、言いなりになってしまって、君たちが呼ぶところの闇の勢力みたいなのが出来上がっていったわけだね。

ちゃんと技術と知識を受け継いでいったグループもあるんだろうけど、それでも、もう無理だと判断されてしまうほどに少なかったか、劣化が過ぎていた。
管理者たちにやり方を変えろと上司が言いに来た後で、フェデレーションを通じてのコンタクトが正式に始まっていて、それで神託を受けたと思った秘密結社の人たちが、味方を増やすための分かりやすい方便として、光と闇の戦いという物語を作り上げていったのさ。

まあ、管理者たちからすれば、君たちは、過去に増長してやり放題していた連中の子孫だし、今の状況は自業自得であって、自分たちで解決すべきという考えだったんだね。
見捨てないでずっと見守ってくれてただけでも、有難いよ。