●中露企業、北へ石油精製品密輸網…制裁の抜け穴
1/1(月) 6:08配信

【瀋陽=中川孝之、ワシントン=大木聖馬】

北朝鮮が石油精製品を公海上で積み替えて密輸している問題で、中国企業がロシア企業からの密輸を手助けしている実態が、読売新聞が入手した契約関連文書から明らかになった。

中露朝の密輸ネットワークは、北朝鮮への石油供給を制限する国連安全保障理事会の制裁の大きな抜け穴と言える。日米韓の当局も密輸網の存在を把握しており、監視を強化している。

中国企業は、北朝鮮がロシア産の石油精製品を洋上で受け取るタンカーを提供したり、代金決済を仲介したりするなど、ロシアと北朝鮮をつなぐ役割を果たしていた。

読売新聞が入手した文書や、北朝鮮関係筋の証言によると、中露企業が関与する密輸は、国連安保理が北朝鮮への石油精製品輸出に初めて上限を設けた2017年9月の制裁決議に先立ち、17年6月頃に始まった。