このスレをざっと読んで、「めまい」に関するレスが非常に多い、
評価が十人十色と言うか、作品自体が多様な解釈が可能な作品だと
いうことだと思う。
主人公の心の動きを追ういう視点で言うと、ヒッチの作品にはこの種の
作品はけっこう多いのでは?

「私は告白する」も一般には評価が高くないが、主役の神父の心の変化
と警察関係者の事件の観方の変化、状況が変わって行くなかで主役たちの
過去が徐々に明らかになって行く、その変化の描き方が面白かった。
 同様な裁判劇の「パラダイン夫人の恋」より、展開が速く意表を突く
点が面白かった。

モンゴメリー・クリフトの演ずる神父の無表情の演技に感心した。
やはりこの人は良い役者だった。表情を変えずに、激昂しないで
しかも心のうちは怒りや失望、不安が襲っているに違いない、それを
観客の共感を感じさせる演技は見事だ。