ひよたんに駆け寄りながら、「こんなとこからは早く抜け出してお家に帰ろ」と美穂は言う。
「私はダイローリーが捕まらないように、一緒に逃げなきゃ。美穂ちゃんのほうこそはやく避難してね」
「私たちを助けてくれたことによる正当防衛だから、その人は捕まらないよ。私が警察で証言してもいい」
「ううん、ダメなの。美穂ちゃんは1階から早く出て行ってね。私たちは屋上から逃げるから」
「いや、ひよたんが一緒じゃないと帰れない」
「必ず美穂ちゃんの元に戻ってくる。約束する」