青い薔薇の秘密(その2)
お花がおしゃべりしたり風が語ったりするのを幼いころには私は聞くことができたの。
青い薔薇のおしゃべりを聞こうとして私は近寄ったわ。
体をゆっくりと動かし、気づかれないようにそっと近づいた。
「ねえ、教えて。私のような青い薔薇はなぜ『不可能』とか『夢かなう』とか『祝福』とか『奇跡』とか呼ばれるの?」
突然そう話しかけられ、私はびっくりしたわ。
でも、青い薔薇は私にではなく、そよ風に尋ねていたの。
訊かれたそよ風はこう答えた。
「ああ、教えてあげよう、青い薔薇が生まれたのは僕の人生そのものでもあるのだから」
うわあ、とっても素敵そうななお話!
続きが聞きたくて、気づかれないように体をじーっとさせ息をころして、そよ風が語る青い薔薇の秘密に私は耳を傾けたの。(続く)