【バナナ】

澤部「では、次の怖い話、お願いします」
石森「えっと、先月の話なんですけど、オフの日にお腹がすいたんで部屋でバナナを食べてたんです。そしたら、ふーちゃん…齋藤冬優花から連絡が来て、クレープ食べに行こうって誘われまして。
それで早速着替えて出かけたんですけど、そのバナナを剥いて半分食べたままのやつを、そのままにしてきちゃったんですよ」
齋藤「あぁ、言ってたね(笑)」
石森「それでですね、夜、部屋に帰ってきたら、そのバナナが食べられていたんです。ちゃんと鍵かけて出て行ったのに」
土田「う〜ん…なんで、食べられた、って分かるわけ?」
石森「バナナの身だけなくなって、皮だけきれいに残ってたんです。だからそうかなって」
澤部「誰か合い鍵持ってるメンバーいないの?」
石森「いや、親しか持ってませんし、それに誰か侵入した形跡もなくて」
ねる「侵入しようにも足の踏み場ないし」
石森「やかましいわ」
土田「じゃ、かなり怖い話じゃん。これ…」
石森「で、次の日は仕事だったんですけど、実験してみたんですよ。同じように半分食べたバナナを置いて出かけてみたんです。そしたら、帰ったらまた同じ結果で。
それで流石にどうしたものかって思って、実家に電話したら、とりあえず室内に監視カメラ付けてみたらっていう話になりまして」
澤部「つけたの?」
石森「はい。それでまた同じようにバナナ置いて出かけてみたんです。そしたらですね、やっぱりバナナ食べられてて」
澤部「で、犯人は写ってたの?」
石森「はい…なんと…写っていたのは…バナナに群がって食べつくすゴキブリでした」
澤部「…確かに怖い話ではあるけども」
土田「監視カメラつける前に掃除しろよ」

―作者の体験を元にしたフィクションです―