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キミガオラン [無断転載禁止]©2ch.net

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0001名無しって、書けない?(pc?)
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2017/05/05(金) 17:36:02.98ID:bkCXgxyG00505
誰がきいとんのやろマーラーの憂鬱な交響曲
0041名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2017/05/07(日) 00:22:00.62ID:4vcwMMRXK
スレチ貼り逃げや〜

【キミガオラン・1】

俺は大学2年の貧乏学生だ。
東京へ出てきて2年、バイトをしながら安アパートに住み、細々と生活していた。
いわゆるキャンパスライフってものもいちおう楽しんではいたが
こんな感じで大学を出たところで将来はたかが知れている。
そう思いながら人生に希望を失いかけていた俺に、ある日、運命の出会いが訪れた。

その人の名前は石森虹花。欅坂46というアイドルグループのメンバーだ。
もちろん直接会ったわけではなく、TVの中の彼女を見ただけだが、その日から俺の運命は変わった。
彼女をいつまでも見ていたい。応援したい。その気持ちが俺の人生に彩りを与えてくれたんだ。
そして、自然と握手会にも通うようになった。

しかし、貧乏学生の悲しさで、もっとたくさん喋りたい・会いたいとは思うものの、肝心の握手券を買うお金が圧倒的に足りないんだ…

そんなやきもきした気持ちで過ごす俺の前に、ある日、あの男が現れた…
0042名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2017/05/07(日) 00:24:44.74ID:4vcwMMRXK
【キミガオラン・2】

喪「ほーっほっほっほ…何かお困りのようですね」
俺「あ?あなたはひょっとして…笑ゥせぇるすまんの…?」
喪「はい。喪黒福造と申します。はじめまして、ですな。こちらが名刺です」
俺「実在されてたなんて…」
喪「ところで…お金が欲しいと伺ったんですが…」
俺「はい。アイドルの握手券を買うのにお金が足りなくて」
喪「でも抽選なんでしょう?お金だけあっても当たらないとダメじゃないですか」
俺「何で詳しいんですか(笑)でも彼女はまだ倍率低いから大丈夫なんです」
喪「そうですか…まあ今日来たのはですね、私でよければ何かお役に立てないかと思いましてね」
俺「お金を貸してくださるんですか!?」
喪「私はウシジマくんじゃなくてせぇるすまんですから。これなんかどうでしょうかね?」

喪黒氏はアタッシュケースから植物の種のようなものを取り出した。

俺「これ?何の種ですか?まさか…大麻とか?」
喪「そんな沖縄まで行って共同生活して育てて捕まるようなもんじゃありませんよ。蘭の花の種です」
0043名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2017/05/07(日) 00:28:24.44ID:4vcwMMRXK
【キミガオラン・3】

俺「蘭の花?胡蝶蘭とかですか?」
喪「君顔蘭ですよ」
俺「キミガオラン…?」
喪「朝に咲く朝顔、昼に咲く昼顔ってあるでしょ?これは君顔、つまりあなたに咲く花なんですよ」
俺「はぁ…?」
喪「要するに、この種を蒔いて育てて花を咲かせることができるのは、世界であなたしかいない、ってことなんですよ。
そしてその花は実に世界一美しいんです」
俺「俺にその花を育てろってことですか」
喪「はい。そしてその花は、絶対に世界の蘭の愛好家に高く売れます。そのお金で握手券を買うんです」
俺「じゃあ、この種も高いんじゃ…?」
喪「いや、ここはあなたの彼女への情熱を見込んで、タダで差し上げますよ。ただし、条件があります」
俺「条件…ですか?どんなのですか?」
喪「この蘭が咲いたとき、あなたは大学における全ての友達関係を失います。それでもよいですかな?」
0044名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2017/05/07(日) 00:29:43.37ID:4vcwMMRXK
【キミガオラン・4】

喪黒氏の言葉に俺はほんの一瞬たじろいだ。しかし、虹花ちゃんへの想いにはやはり代えられない。
俺は腹を決めた。

俺「構いません。お願いします」
喪「ほーっほっほっほ…想いが届くといいですねぇ。では頑張ってくださいね。
どぉぉーーん!!!」

その日から俺はキミガオランを植木鉢で育てはじめた。
きちんと水をあげるだけで驚異的なスピードで育ち、5日ほどで大輪の花が咲いた。
喪黒氏の言うとおり、今まで見たこともないような美しい花だった。

少しもったいない気もしたのだが、やはりお金には代えられないのですぐにネットオークションにかけてみると
信じらないような値段で落札され、俺は無事に大金を手に入れた。

これで次のシングルでは虹花ちゃんの握手券がたくさん買えそうだ。
友達がいなくなるのはつらいけど、これで良かったんだ。
と、俺は自分に言い聞かせた。
0045名無しって、書けない?(広西チワン族自治区)
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2017/05/07(日) 00:30:54.18ID:4vcwMMRXK
【キミガオラン・終】

喪「ほーっほっほっほ…いかがですかその後は?」

それから1週間ほど経ってから、再び喪黒氏が現れた。

俺「おかげさまで花も売れました。ありがとうございました」
喪「それは良かったですねえ。ところで大学生活のほうはいかがですか」
俺「あ、それがですね、喪黒さんは友達関係が無くなるって言ってたじゃないですか」
喪「はい」
俺「でも、実際は今までと何も変わらないんですよ」
喪「ほっほっほ」
俺「何か特別に元通りにしてくださったんですか?」
喪「そんなことしませんよ。わからないんですか?」
俺「え?」
喪「あなたは友達だと思ってたかも知れませんがね、その人たちにとってはあなたは元々友達でもなんでもなかったってことですよ。
良かったじゃないですか。今までと何も変わらなくて。ほーっほっほっほ…」

―了―
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