■揉むと血管が詰まる
首を揉むことの弊害を指摘しているのは、松井医師だけではない。
国際医療福祉大学熱海病院の神経内科医、永山正雄副院長によれば、血管と血流の観点からも、首を揉むことにはリスクがあるのだという。

「首を強く揉むことによって、頸動脈などの血管にこびりついているプラーク(血管のカス)や血栓が剥がれ落ち、血管が詰まって脳梗塞になる恐れがあります。
プラークは年齢が高くなるに連れて生じやすいので、高齢者ほど危険です。

最悪の場合、首への負荷によって血管の外壁に亀裂が入り、そこの部分に瘤が出来てしまい、クモ膜下出血につながる恐れもあるのです」