高校3年になり、進路をどうしたいかと聞かれましたが私は何も思いつきませんでした。
今考えると当たり前です。
前述したように、私がなりたいものは小学校の時から全て否定され続け、そのたびに諦めてきましたから。
なりたいものを全部否定されて、唯一残ったのが母と同じ医療職でした。
 夏休みも終わり頃、母が見つけて来た医療系の大学の見学に行きました。
見学はそれなりに楽しく、送迎してくれた母は「あんたが自分と同じ道に進んでくれたら嬉しい。あんたはマッサージとかが上手いから、合うんじゃないか」と言っていました。
私は母に頼まれ、中学の時からツボ押しやマッサージを学んでいました。
褒められるのが嬉しかったし、認められたような気がしました。
 高校受験の時よりは努力しましたが、相変わらず大した受験勉強もせずに私は滑り止めで受かった大学に進学し、一人暮らしを始めました。