汎用の分散型AIが、30年後の「世界」をつくる:ベン・ゲーツェル
https://wired.jp/2019/06/15/ben-goertzel-atsushi-ishii-1/

ベン・ゲーツェル(以下B):わたしたちがいま目にしているのは、AI革命の第一波です。これは「特化型AI革命」と言えるでしょう。AIが非常に限定的なタスクをこなせるようになり、商業的な面でも人気の面でも目に見えるかたちで成功を収めているステージです。

さらにもう少しすると、「AGI革命(汎用人工知能革命)」が起きます。AIは想像も創造もできるようになり、開発者すら想定していなかった問題にも対応できるようになります。
そのさらにあとに出現するのが「ASI(人工超知能)」。自らのコードを書き換え、新しい理論を発明することによって人間のレヴェルをはるかに超える、次の次元のAIです。

わたしたちが現在目にしているのが、過去60〜80年にわたり世界中で行われてきた研究開発の集大成である一方で、これは今後起きるいくつもの革命的変化のほんの始まりにすぎません。
いまある特化型AIですら、すでに大きな商業的価値を提供しており、政治からメディア、一般社会まで各方面からの注目を浴びていますよね。

これがAGIになれば、AIは例えば電子機器などよりも大きな存在となるでしょう。AIは地球上で起きていることのなかで最も重要な出来事になり、最大の産業になるのです。まあ、これはいまもそれほど変わらないかもしれませんが。