>>302
AIと人間の共存で必要なのは「ホスピタリティ」

A:わたしも、基本的に人間は地球に住み続けると思います。そして、工場やロボットは宇宙に設置されて稼働するでしょう。地球は家や学校、娯楽施設などが中心になる。
テクノロジーが進化することにより、人間の生活はより自然になっていくでしょうね。

B:その通りだと思います。では、そんなヴィジョンに肯定的な日本人はどのくらいいると思いますか?

A:日本人はロボットやそれに関連するアニメなどに慣れています。なので、一般には日本人はロボットやAIに対して前向きな考えをもっているのではないでしょうか。
「ドラえもん」などがよい例です。対して米国や欧州は映画などでもAIと敵対する考えをもっていますよね。

B:AIが人間の仕事を奪い、殺人を始めるというような。

A:そこにはホスピタリティやそれに関連するヘルスケアなど、日本の「おもてなし」の文化が関連しているのかもしれません。
われわれがAIと共存していくなかで、人間らしいホスピタリティが実現されれば、人々は受け入れる気がします。

B:AIは日本社会にうまく適応できるということですね。わたしは西欧社会でAIに対する姿勢に大きな変化が起きたのを目の当たりにしました。
わたしが1980年にAI研究を始めたころは、誰もこの技術が実現可能なものだとは信じなかったのです。しかも、アイデア自体を怖がっていた。
現在では多くの人がこれを実現可能なものと考え、心配するようになりました。それと同時に、このアイデアを好意的に捉える人も増えています。