未来の地球は、マシンによって管理された“国立公園”になる?:ベン・ゲーツェル×石井敦 対談(後編)
https://wired.jp/2019/06/17/ben-goertzel-atsushi-ishii-3/

AIの発展で、地球は“国立公園”のようになる?

石井敦(以下、A):次にシンギュラリティについての意見を聞かせてください。レイ・カーツワイルが唱えたシンギュラリティについて、どのように考えていますか?

ベン・ゲーツェル(以下、B):レイ・カーツワイルは2029年に人間レヴェルのAIが完成し、シンギュラリティが2045年に来ると予想しました。
しかしわたしには、なぜこのふたつの間に16年もかかるかわからないんです。実際はもっと短いはずだと思うんですよね。

人間と同じくらい賢いAIが完成すれば、AIが自らコンピューターサイエンスやプログラミング、ハードウェア設計などを学ぶようになります。
さらにAIが自らのコピーを何度でも作成できることを考えると、自らのアルゴリズムやハードウェアまで改良するようになるでしょう。そうなれば、急速に人間を超えるAIが完成するはずです。

これから何年かかるかわかりませんが、それは5年から30年くらいの話であって、100年後や500年後の話ではないでしょう。
カーツワイルが「人間レヴェルのAI」の完成として予想した2029年は、いい線だと思います。