「バイオイメージインフォマティクス」とAIが変革するライフサイエンスの未来――エルピクセルCEO・島原佑基氏インタビュー
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技術革新によって、医療の在り方が変わる?

――医療現場において、AIを活用したバイオイメージインフォマティクス技術が進展することで、具体的にどのようなメリットが生まれるのでしょうか。

島原 まずは人間のミスをチェックする役割が挙げられます。人が見逃している、もしくは見逃しやすいところをAIが解析して示すことで、ダブルチェックの役割を果たし、誤診のリスクが低減します。
次が効率化です。AIによるミスの指摘は、誤診を減らすことにはつながりますが、今は人間の確認なしでAIに診断を任せることはできないため、AIが所見を書いてくれても、それをチェックするという手間が増えます。
アメリカでは、目の解析についてはAIにより医師のチェックが一部不要になったようなものも米国で出てきましたが、これが今年の話です。
AIで自動化できる内容はAIに任せるというシステムをつくることができれば、業務の効率化を図れるようになりますが、この部分については徐々に進んでいくでしょう。
さらにその先にあるのが、今の医療を超えるような価値の提供です。AIの高度な情報処理能力により、人間が思いつかなかったような医療の新しい基準を見つけられる日が来るかもしれませんね。