AI企業のDeepMindがタンパク質の立体構造を予測する「AlphaFold」を開発
https://gigazine.net/amp/20181204-alphafold-ai-for-scientific-discovery

Googleの兄弟企業であり人工知能を研究するDeepMindが、遺伝子配列情報からタンパク質の立体構造を予測する技術「AlphaFold」を開発しました。
正確なタンパク質の立体構造を理解することは、アルツハイマー病、パーキンソン病の新薬開発にも大きな発展をもたらすとみられています。

これまでの研究では低温電子顕微鏡法や核磁気共鳴、X線結晶学によってタンパク質の立体構造を明らかにしていましたが、いずれの方法も構造ごとに試行錯誤が必要で、非常にコストが高くつくものでした。
そこで代わりとなる方法としてAIによる予測が注目されたわけですが、幸運にもここ数年で遺伝子解析技術が大きく進化したことで、遺伝子分野のデータを豊富に用意できたとのこと。そして、DeepMindはAlphaFoldを開発することに成功したわけです。

アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、嚢胞性線維症といった病気の原因はタンパク質の間違った折りたたみが原因であると考えられており、タンパク質の構造を三次元的に予測し、理解を深めることは新しい薬の開発にも役立つと考えられています。
また、タンパク質の折りたたみを理解することで生分解性酵素の分野での進歩があれば、プラスチックや油といった廃棄物の分解がより環境に配慮された形で行われるようになる可能性もあるとのことです。