>>833を踏まえて、もう一度予測の折り返しという概念について考えると、思考の本質についての理解がより深まると思う。

考える脳考えるコンピューター p.172

さらに、第六層の細胞は、出力を下位の領域に渡すだけでなく、自分の柱状構造に含まれる第四層の細胞に戻すことができる。つまり、予測をそのまま入力にするわけだ。

そうすると、ある予測の結果から、さらにつぎの結果を予測することが可能になる。これは、空想にふけっている、あるいは、思案をめぐらしている状態に相当する。

人間は予定をたてたり、講演の予行をしたり、将来のことで悩んだりして、一日何時間もこの状態になる。

長年にわたって新皮質のモデルを研究しているスティーヴン・グロスバーグは、これを「予測の折り返し」と呼んでいるが、わたしは「想像」と呼ぶことにしたい。