>>506
コンピュータの計算(演算)は簡単な論理式で表すと、f(x,(not)x)で、つまりXかnotXしか処理してない
この場合、X+X=Xと定義すると、X+notX=X、notX+notX=notXとなる
これを数式で表現すると1+1=1、1+0=1、0+0=0、となる
この考え方を"ブール代数"という
加えて、0と1の二つの値しか数式に登場しないから、0と1で処理される演算は"二値演算"と呼ばれる
これがコンピュータの原理

一方、脳みその演算は"多値演算"
二値演算の場合、X=0or1で、二変数を扱うならf(X_1,X_2 )=X_1(0or1)+X_2(0or1)で表せる
しかし、多値演算の場合はX=0or1or2or...n、となる
その上、一つの脳細胞がいくつの脳細胞に繋がってるかもm通り(m個の変数)あるので、
f(X_1,X_2,...X_n)=X_1(0or1or...n)+X_2(0or1or...n)+...X_n(0or1or...n)
となり、出力される値(f(X)の演算結果)は無限に近い数存在する
しかも、X_1を担う物質と、X_2を担う物質が異なる場合、反応する順序や時間差も生まれてしまう
例えていうと、睡眠薬を使った場合では、通常の物質が結合する場所に睡眠薬の成分が結合してしまうため、物質の結合優先順位が変わってしまい、f(X)の式も変わってしまう

まとめて簡単に言うと、コンピュータは電流が流れるか(1)、流れないか(0)の二値演算だが、
脳では、物質が反応するかしないか、かつ、どの物質が反応するか、かつ、どのシナプスを使って演算を行うか、を考えないといけないから、とてもじゃないけどシミュレーションは難しい