「現実をありのままに見ようだなんて、この世界には不安や失望があふれているじゃないか。
暗い気持ちになって行動できなくなったらどうするのか」という人も多いだろう。

だが実例を見れば、現実を冷静に直視していながら、けっしてネガティブにおちいらない方法があることに気づくだろう。
穏やかで、明るく、遊び心があり、品格のある毅然とした生き方だ。
簡単には見えないが、こういったマインドセットを身につけることには精神的なメリットがたくさんある。

いつのまにかクセになっている「深く考えないでいこう」という誘惑に負けることなく、たとえ困難があっても現実に向き合う力がつけば、大きな自信になる。

リスクを理解し、現実的な勝ち方を見つけることで、心が穏やかになる。
また「こうあるべき」という考えにとらわれることなく、アイデアが自由にわいてくる。そのプロセスはさわやかだ。

本スレの趣旨は、人間がいかに不合理であるかを声高に主張することではない。
また、スレ民に「正しい考え」を持つよう説教することでもない。
むしろ 「これまでとは違う視点で物事を考えてみてはいかがでしょう」とお誘いしていきたい。

実は極めて過小評価されているこの思考のスキルをみなさんと一緒に分かち合っていこうと思う。

「健康には運動が大切」と頭で理解しているだけでは健康になれないのと同じで、
「自分の頭のなかの仮説はよく検証しなければ」と言うだけでは判断力は向上しない。
自分のなかにある認知バイアスや誤りを認めなくては、なんの意味もないのである。

私も、自分自身の失敗や苦い経験を通じて
「人の判断力を低下させているものは、知識ではなくむしろ態度である」という大きな教訓を学んできた。
これは科学的研究によって裏づけられている。