都会の真ん中に「ゴーストタウン」出現! まもなく再開発の「古き渋谷」桜丘町を歩く

2019年1月13日 18:00
https://j-town.net/kanagawa/column/gotochicolumn/270311.html?p=all



日本で最も人が集まる場所の一つの渋谷。だが、その一角に今ゴーストタウンのような場所が出現している。

これは渋谷駅の南西にある桜丘町一帯で、異例の大規模再開発が始まろうとしており、テナントがすべて立ち退いた後の光景だ。

人気のないビルには「ネズミ・害虫駆除実施中」と張り紙がされていた
人気のないビルには「ネズミ・害虫駆除実施中」と張り紙がされていた


Jタウンネット記者は2019年1月9日、現地を訪れた。
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落書きも看板も再開発の波にのまれる

桜丘町は渋谷駅の南側、国道246号線の南に広がる地域。これから再開発が始まるのは、246号線のすぐ南とJR山手線の線路に隣接する約2.6ヘクタールの敷地である。鹿島建設・戸田建設・東急不動産などによるプロジェクトで、正式には「渋谷駅桜丘口地区第一種市街地再開発事業」という。1
8年までに区域内のすべての建物が無人となり、19年1月から建物の解体工事が始まっていた。そのために区域は道路から仕切られ、工事関係者しか立ち入ることができなくなっている。

フェンスの向こう側には立ち入りできない
フェンスの向こう側には立ち入りできない


JR渋谷駅西口から南側の246号線をまたぐ渋谷駅西口歩道橋もこの再開発の一環で一部の橋脚が封鎖されている。

歩道橋も一部が封鎖され、ルートが制限されている
歩道橋も一部が封鎖され、ルートが制限されている


246号線に面するエリアには数か月前まで大手書店や釣り具屋、ギターショップがあってにぎわっていたが、今ではすべてのビル・店舗に人の気配はなく、看板だけが残っているのは確かに大都会の中では異質な空気を感じる。

一見にぎやかなビルに見えるが、すべてがらんどうだ
一見にぎやかなビルに見えるが、すべてがらんどうだ


すでに区域内の通りはすべて封鎖され、歩行者も立ち入ることはできない。ほとんどの窓ガラスには目張りのテープが張られているが、これが戦時中のようで特異な情景だ。エリアの中ではマンションも雑居ビルも、昔ながらの木造の商店も混在しているが、どの建物も容赦なくこれから解体されていくだろう。

窓という窓に戦時中かのような目張りがされている
窓という窓に戦時中かのような目張りがされている