都市では相手にもされない人間が、
地方では土着の百姓というだけで一定の認知がされる。
認知であるが、尊敬ではない。
しかし、それでも土人にとっては何物にも代えがたい喜びなのである。

地方に留まる限り、
あなたがどれだけ低学歴の、能力のない、知識の欠落した、欠損人間であるかを意識しなくて済む。
だからその地方から出ないのだ。
能力のあるものはそんな地方の特性に早くから気づき、
さっさと都市へと移動する。