歯車が悲鳴を上げるのを僕は聴いた
そこはとても寂しい国
経済は脆くも崩れた
粉々に割れたクレジットカード 水浸しの小切手
我らが愛すべき愚かな王様の
国を挙げてもてあます休日
アルコールの海に漕ぎだして
遭難したことを決して認めようとしない
帆が折れて船が沈んでしまっても
君はまだ信じられない 僕を失ったことに
僕はまだ信じられない 君を失ったことに
巡り巡って地球を一周したようだ
すでに方位磁針に針はないけれど
城壁の向こうの取り繕った朝食の気配だってもうここにはない
僕の誰にも知られたくなかった君の犯罪者のような目
守り抜こうとしたものは指の隙間から
最後の最後でこぼれ落ちていってしまった
それはいつでも滑走路から
離れられずに燃えている
でも どうか諦めないで
だって 僕たちはまだこの世界に産まれてはいない
荒れ放題の庭で全部の催しは終わっていない
永久に続く寝息のような 優しい象の背中
美しいものは巧妙にカモフラージュされている
かけられた巨大な布
大掛かりな手品が始まる
僕はただ君の笑顔が好きなひとりの愚かな人間だった
君のよろこぶ姿が見たかったんだ
トイレの床に出現する甘いチアノーゼが
僕たちの足跡をたどって瞬く間に地球を覆い尽くしていく
僕たちはまだこの世界に産まれてはいない
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