金昌烈『朝鮮総聯の大罪』より抜粋

「ふくろう部隊」は尾行・監視などはもちろん、盗聴、脅迫、暴行などの犯罪まで行って、金炳植に敵対する総聯活動家を潰していった。(中略)尾行・監視の結果、今日はあいつはどこへ行って何をしたなどと、細大もらさず上部組織に報告する。その中で問題にできそうな材料があると、相手の職場の学習組に裏から手を回して、「総括」の際の攻撃のターゲットにする。つまり「いじめ」の標的にさせるのだ。具体的には総聯中央の担当セクションから、叩きたい相手のいる職場の学習組の責任者に誰それをこのように攻撃しろと伝える。責任者はこれに従って、議論を誘導し、標的にされた人物を精神的にまいるまで痛めつける。(中略)何も問題が見つからない時は、でっち上げてでも、罪を作り上げてゆく。この時、相手の本当の日常生活について熟知していることが生きている。相手が自分の「罪」を否定しても、まわりは信じてくれない。(中略)
ふくろう部隊の活動は単なる尾行・監視にとどまらない。かつて「ふくろう部隊」に自転車のタイヤをキリで突かれたり、カミソリで切り裂かれたりしたことが何度もあったという人が大勢いる。無言電話や脅迫状も「ふくろう部隊」の常套手段の一つだ。こうした嫌がらせの結果、精神病になるなどというのは普通で、身心をおかしくして失明や半身不随になった人もいる。一番ひどい場合には、本当に何の問題もないのに、ひたすらつけまわされ、ノイローゼの末に衰弱死してしまった。こうしたことは在日朝鮮人の間では一部でよく知られている。「ふくろう部隊」の攻撃にはこうすれば許してくれるという対応策はない。極端な話、死ぬか、金炳植の都合で中止されるまで攻撃が続く。