10年前から上客だった
盗聴実行した調査会社代表
 武富士による盗聴事件で逮捕された調査会社・アーク横浜探偵局代表の重村和男容疑者(57)は、逮捕前の十月中旬、本紙の取材に応じました。
 重村容疑者は、武富士との関係について「十年ぐらい前から仕事をしている。上客だった」と語りました。最初の仕事は、武富士元社員がはじめた貸金会社の調査。それをきっかけに「腕がいいと思ってまた頼んできた」といいます。
 盗聴を依頼した元武富士法務課長の中川一博容疑者(業務上横領罪で公判中)によると、重村容疑者には盗聴などの報酬として三千万円以上が支払われています。
 中川容疑者とは、ひんぱんに連絡を取り合っていました。
 重村容疑者は、取材時には武富士への盗聴については「否定」しました。しかし、同社の調査業務の中でたびたび盗聴をおこなっていたことを認め、「どれだけいい音でとるかが、腕のいい業者かどうか」だと詳細な手口を語りました。
 盗聴は、電話回線に発信機を装着して電波をとばし、近くの植え込みなどに隠した受信用のテープレコーダーで録音する方式。録音は、通話時だけ作動します。
 重村容疑者は、警察の逮捕が「今日来るか、今日来るかと考えると、毎晩つい酒を飲みすぎてしまう。つらい」と話しました。

https://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-11-15/15_01.html