武富士は、同和団体と契約して京都市で地上げをすすめた八〇年代から、右翼・暴力団との関係が指摘されています。ことし六月には、武富士が「指定暴力団山口組関係者の助力を得た」と認定する民事訴訟の判決が東京高裁で出されました。
 元社員たちが、長時間のサービス残業など過酷な労働実態や、「過剰融資しないと絶対達成しない」(元支店長)という過大なノルマ、違法な営業実態を告発。関東財務局は違法取り立てで同社支店を営業停止処分にしました。社員が債務を保証させられる問題も起きています。
 盗聴された元支店長の藤井龍さんは「闇が多い会社。今回の捜査でやっと一筋の光がさした。本当のことが解明されるように徹底的に捜査してほしい」と話します。
 警視庁捜査二課は、山岡氏宅から盗聴器を発見。捜査は今後、武井会長の指示の有無が焦点になります。中川容疑者は十月二十二日の公判で、「あるとき武井会長から呼ばれ『小瀧国夫(容疑者)から何か引き継いでいないか』と聞かれた。『ない』というと、(調査会社の)業者一覧表を渡された。盗聴は武井氏の指示です」と話しています。