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「暴走あおり運転男」が初公判で語った理解不能な言い分
2020年07月28日 社会・事件 Friday
茨城県守谷市の常磐道をはじめ、3県の高速道路であおり運転を繰り返したとして、強要と傷害の罪で起訴されていた、会社役員・宮崎文夫被告(44)の初公判が7月27日に水戸地裁(結城剛行裁判長)で開かれた。

昨年の夏、世を騒がせたこの事件。宮崎被告は2019年8月10日、常磐道で当時24歳男性の運転する車に対してあおり運転を行ったうえ、男性を殴りつけて逃走。傷害容疑で指名手配され同月18日、大阪市内で逮捕された。

昨年8月20日、茨城県警取手署から送検された宮崎容疑者
坊主頭にスーツ姿で起訴事実を全て認める

当時、被告が行ったあおり運転の映像をニュースで目にした人も多いことだろう。昨年の逮捕時は警察官に対し「やってない」と叫んでいた宮崎被告。この日は坊主頭にスーツ姿で法廷に現れ、罪状認否では「間違っているところはありません」と全ての起訴事実を認めた。マスクをつけており、若干声がこもる。

宮崎被告はこの常磐道でのあおり運転だけでなく、昨年7月に静岡県浜松市の東名高速、愛知県岡崎市の新東名高速でもあおり運転を行っており、合計3件の強要罪と1件の傷害罪で起訴されている。いずれの事件でも、自分が運転していた車を、被害者らが運転していた車やトラックの前に割り込ませたうえ、急に減速、蛇行したりするなどして、被害者らの運転車両を大幅に減速および停車せざるを得ない状況に追い込んだという。

常磐道では被害男性の運転していた車を停めさせたのち「てめえ、降りろ、ぶっ殺すぞ、謝れ」「お前が俺の邪魔した、降りてこい、ぶっ殺してやる」などと言いながら男性の車のドアを開けようとしたうえ、開いている窓から男性の顔面を拳で5発殴った。

「殺されるかと思った。命を落とす事故が起きていてもおかしくなかった。とにかく許せない。事件の報道で、あおり運転が危険であると注目された。厳しい処罰を望んでいる」