問題のあるレストラン

大手飲食サービス会社「ライクダイニングサービス」に勤めていた田中たま子は、パワハラや性加害がまかり通るレストラン、職場に反発して退職する。裏原宿の雑居ビルの屋上に、親友や元同僚を集め、朽ちたペントハウスを改装し、ポトフをメインにした手作り重視のビストロレストラン「ビストロ フー(bistro fou)[注 2]」を開店する。店舗の運営は当初トラブルが相次いだものの次第に評判が上がっていく。

また、「ビストロ フー」の正面に位置するライクダイニングの店舗「シンフォニック表参道」では、たま子の元同僚・恋人であった門司誠人がシェフをつとめ、ライバルとして切磋琢磨する。その後、たま子は友人で元同僚の藤村五月と再会し、多くの社員が見ている場で彼女に対して性加害を行ったライクダイニング社長雨木太郎へ謝罪を訴える。しかし、その過程で図らずも、雨木からパワハラを受けた男性の部下がリークする形で藤村側の訴状内容が週刊誌の知る所となり、原告側のことも含めた訴訟の内容が世間に周知されてしまう事態になる。その結果雨木は辞任、シンフォニックは休業に追い込まれる。

一方、様々な客を呼び込み順調に見えた「ビストロ フー」だったが、あるクレームを発端に閉店を余儀なくされる。その300日後、海辺に再び集められた仲間達の前に、海の家を改装してレストランを再建しようと意気込むたま子の姿があった。