赤肉を食べない英国女性はある種の結腸がんのリスクが有意に低い、という英国リーズ大学からの研究報告。

リーズ大学の研究チームは、国際共同研究の一員として
、赤肉、家禽肉、魚介類、ベジタリアン食と結腸がん、直腸がんとの関係を調査した。

がんの発生する結腸の場所に着目して食事の影響を調べるために、
赤肉の定期的な摂取をする女性を赤肉を食べない女性と比較すると、赤肉を食べる女性では遠位結腸のがんが高率に見出されることがわかったという。

研究チームは、英国女性コホート研究の参加者32,147名のデータを解析した。
1995-1998年に募集され平均17年間追跡調査された。462件の大腸がん(CRC)が報告され、うち335件は結腸がん(近位172件、遠位119件)、152件は直腸だった。

多変量調整モデルで解析した結果、赤肉を食べない女性は、
赤肉を食べる女性に比べてCRCのリスクが低下しないことが明らかになった。けれども、遠位結腸がんのリスクが低下する(ハザード比0.56)ことが示唆されたという。

「我々の研究はこの関係を検討したわずかな研究のひとつであり、
大規模集団でのさらなる検討が必要だが、家族性の大腸がんリスクをもつ脆弱性の高い人々には貴重な情報をもたらすことになるだろう」と筆頭研究者のディエゴ・ラーダ博士は語っている。