“人類の元々の食性は糖質制限食”との主張

 本誌が紹介したのは、東北大学大学院農学研究科の都築毅准教授らのチームが行った実験の結果だ。
通常食と糖質制限食を与えたマウスを比較したところ、糖質制限食のほうが老化が早く進み、短命になった。
さらに、糖質制限食のマウスの血液中に含まれるインターロイキンシックス(IL?6)の数値は、通常食のマウスの1・5倍になっていたという。
IL?6は老化を促進させ、がんや糖尿病の発症率を上げることで知られている物質だ。

 この実験結果に対して江部氏は、

〈ネズミの主食はあくまでも「穀物=低脂質・低たんぱく食」〉

 であり、そのネズミに、人類の元々の食性である糖質制限食(高脂肪・高タンパク食)を与えれば、

〈すべての代謝が狂って老化が進み寿命が短くなるのも、言わずもがな〉

 それ故、ネズミで人類の食物代謝の研究を行うのは、

〈出発点から根本的に間違っている〉

 と主張したのである。


「子供みたいなレベル」