P335 ★ユダヤ団体を利用する世界権力の巧妙な手口

世界権力は、ヘーゲル〔1770~1831〕の流れを汲む弁証法、すなわち唯物弁証法を採用した。
唯物弁証法は世界を「力」とみなし、一方では世界を「実在」と見なす。これ以外の力と実在は、すべて否定される。
唯物弁証法は措定と反措定、そして綜合という原理にもとづいて機能する。

つまり、措定と反措定とがたがいに対立するときに、あらかじめ決定された結果に代わって綜合が生起するという原理である。
この原理にもとづいて世界権力は、まずユダヤ人の団体を組織し、そこに金を注ぎ込む。
次に反ユダヤ人団体を組織し金を注ぎ込む。

あるいは、まず共産主義の団体を組織する。そして次に反共主義の団体を組織し、金を注ぎ込むのである。
これらの団体を対立させるには、世界権力がみずから手を下すまでもない。

熱追跡ミサイルのように、たがいに反対勢力の団体を探し出し、相手をやっつけようとするからである。
世界権力はそれぞれの団体の規模と資金源を管理することにより、団体間の対立の結果を常にあらかじめ決定することができる。

こうした手口により、世界権力のメンバーはしばしば、たがいに対立する体制のこちら側の人間といわれたり、あちら側の人間といわれたりする。
たとえば、ジョン・フォスター・ダレスはヒトラーへの融資を手配したが、彼はけっしてナチではなかった。
また、デイヴィッド・ロックフェラーはモスクワでもてはやされるかもしれないが、けっして共産主義者というわけではない。