伊原春樹(元西武、ORIX監督)

中日打線をここまでめちゃくちゃにしたのは誰あろう、
前監督の落合に他ならない。
以前から落合には一言言ってやろうと思っていた。名将だのなんだの、周囲から持ち上げられ、
色々と偉そうにかっこつけて言っているけど、私に言わせれば「ふざけるな」だ。落合が中日で
何をした?8年間でリーグ優勝4度、日本一1度の結果を残したといっても、それは投手関連の
全てを任せていた前コーチの森繁和の手腕、いい投手を集めた編成の手柄だろう。では、
その8年間で最終的に「落合が育てた打者」と言える選手には誰がいる?誰もいないじゃないか。
今の中日打線は、落合のせいでこうなっちゃったんだよ。

現役時代3冠王3度の実績はそりゃあ素晴らしいですよ。あれだけ偉大な選手の
成績には自分も敬意は表す。だけども指導者としてはそうはいかない。
自分の打撃理論を選手に押しつけて、選手を迷わせ悪い方へと向かわせる…。

森野ほどの名選手が年々、悪くなっているのはなぜなのか。オープンスタンスの和田の
ベンちゃんには「スクエアで立て。そうじゃないと腰を痛める」と落合は言ったそうだけど、
監督からそう言われたら「できなきゃ使わない」という意味と同じなんだ。
打撃コーチだって落合から「こうしろ」と言われたら「わかりました」と言うしかない。
ベンちゃんがそれまでどれだけの実績を残してきたと思っているのか。

落合の打撃理論を一方的に押しつけられ、ベンちゃんは悩んでいた。
そんな口先だけの自分本位な指導しかできない人間では、選手が育たなくて当然だろう。
落合が中日打線に残した"遺産"は負の遺産でしかなかった。