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古豪に投げきった232球 55点差敗退も「悔いない」

>まるで打撃練習をみているような鹿児島商の攻撃だった。一回裏に打者3巡で25点、二回に12点、三回は4点、四回に14点を追加し、本塁打4本を含む計33安打、54盗塁を記録。県高野連によると、55点差は夏の大会で過去最大の点差とみられるという。

この試合、一回途中から登板した鹿児島修学館の背番号「6」、上野正太主将(3年)は53点差がついた四回裏、マウンドでつった右のふくらはぎを拳で何度もたたいた。
「ふーっ」と息を吐き、胸に右手を当て「がんばれ、がんばれ」とささやいた。「3年間頑張った努力を水の泡にするのか」。すでに球数は200球を超えていた。

 6年ぶりの単独出場となった昨夏の大会後、部員は4人に。野球経験者らに声をかけ、助っ人部員を獲得し、今大会も単独チームでの出場がかなった。

 助っ人部員は当初、練習する上野君らの横を素通りして帰ることもあった。だが野球ノートに反省点を書き、毎日練習に向かう部員たちの姿をみて、次第に練習に来るようになった。