ドラ1候補の明大森下 “38年ぶり日本一”で契約金どこまで?
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 あるベテランスカウトによれば、「ドラフト1位クラスの選手が大会で活躍したところで、その評価が変わるわけではない。
大学、社会人の1位候補であれば即戦力として判断され、契約金1億円プラス出来高5000万円と相場が決まっている」という。

 例えば、明大の森下暢仁だ。17日の大学選手権決勝で佛教大から10奪三振で1失点完投。
準々決勝の対東洋大戦に続く2試合連続完封は逃したものの、明大を38年ぶりの頂点に導き、今大会の最高殊勲選手賞と最優秀投手賞を獲得した。
今秋のドラフト1位候補というプロ側の評価自体は定まっているが、
「九回になっても150キロの速球を投げるスタミナ、走者を出してから変化球を低めに集められる制球力などが改めて証明された。

 実戦向き、勝てる投手ということがわかっただけに、来年に勝負をかけたり、先発のコマ不足に悩む球団は、
1位指名を大船渡の佐々木朗希や星稜の奥川恭伸らの高校生から即戦力投手の森下に乗り換えるかもしれない」とは前出のスカウトだ。

 複数の球界関係者の話を総合すると、阪神、DeNA、広島、西武あたりに1位指名する可能性が出てきたという。

「指名が重複したからといって、契約金の額が変わるわけではないが、4、5球団の指名が重なった場合には、入団交渉で多少、色が付くケースも中にはある。
例えば、家族がキャンプや試合を見に行く際の交通費を何往復分、球団がもつなどという条項を契約に盛り込んだりね」とは別の球団のスカウトだ。

 さて、試合後の善波監督が「38年の歴史がやっとつながった。38年前の素晴らしいチームに並ぶことができて、本当にうれしい」と言えば、
森下本人は「いままでこのメンバーと野球をやってきて、本当に良かったと思った。
苦しい展開もあったけど、気持ちを入れて投げ切ることができた。チームのみんなが助けてくれた」と相好を崩した。