金村 ビックリするほど変わってきたな。選手の下半身が大きくなって、打球が落ちて来ずに、ひと伸びする。飛ぶボールに変わったんか?(笑)
片岡 そう言われるぐらい、レベルが上がりました。去年の秋から練習前に必ず、重さ1キロの長い(マスコット)バットを
振らせるようにして、バットを振る力がついてきた。

金村 手がずるむけやもんな。握手したら、江越の手は熱を持ってたぞ。
片岡 みんな、裂傷みたいな感じです。どこかに痛いところがあると思うんですけど、それを言える状態じゃないんですよ。やらないと取り残されていく。
(重いバットを振ると)けんしょう炎になりやすいんで、秋のキャンプの時、金本監督に「みんな、手首(に痛み)がきてますよ」と言ったんです。
そうしたら「大丈夫、慣れる」と。ひと言で終わりでしたね(笑い)。

金村 痛みも慣れたら痛くない。
片岡 弱いから痛くなる。痛みを我慢することを覚えてきたと思いますよ。金本監督がよく「強い選手を」と言われるように、練習を乗り切る体力がついてきた。2年間やってきたことが選手に浸透してきた。

金村 ロサリオはホンモノやな。マートンやゴメスより強烈や。
片岡 去年までは金村さんに「今年の外国人はアカンな」と言われてましたけど(笑い)。
ロサリオは意識が高いですよ。練習試合の後に「特守をしてくれ」って言ってきた。そんな外国人、見たことあります? 

金村 気をつけるのは、外角のボール球を追いかけないようにするだけ。
片岡 本人もその点を注意していて、打ちにいく時の左の壁を意識しています。ボクに「チェックしておいて」と言ってきて「きょうはどうだった?」と確認に来るんです。
インコース寄りの球をセンター前ヒットにする。バットが内から出ている証拠ですよ。あの打撃をされたら(相手投手は)どうしようもないですもんね。