福原さんがまず指摘したのは、昨今のアニメ市場が2兆9億円の売上を記録するなど好調に見える裏に多くの問題を抱えた状態であること。

具体的には、
1:アニメーターの低賃金雇用問題。若手の給料が月に6〜7万円ぐらいなので、食べていくのが難しいこと。
2:アニメスタジオが権利を保有できない構造になっていること。また、権利を保有できても活用できない状態であること。
3:プロデューサーの人材不足。特に予算管理をするラインプロデューサーのビジネス感覚不足により、現場が赤字体制になること。
4:昨今の収益増の最大要因となっていた中国での配信売上が下降傾向にあること。
  国家新聞出版広電総局が日本のアニメ審査を厳しくして、
  放送・配信の3カ月前にチェックをして問題ない作品のみOKにするという噂がある。
  仮にこれが実行されると、審査が終わってから3カ月後に正規配信をしようと思っても、そのころには海賊版が出回っていて誰も見なくなってしまう。
5:アニメ化のメリットが大きい立場であるはずの出版社が、原作印税に関して柔軟な契約を結ぶ慣習になっていないこと。
6:海外配信時の手数料割合が売上の少なかったころのまま固定されていて、海外配信が収入の大半を占める現状に対応していないこと。
7:全体的な作品本数の増加によって良質な原作が枯渇したり、作品に携わるスタッフが不足したりしていること。
……といった問題があるそうです。

https://gigazine.net/news/20180312-animation-partnership/