また、この質問はそもそもがやや馬鹿馬鹿しい性質を持つものに気がつく人は多いと思う

先ほど言ったように、赤道と北極では(ある日時において)50度以上も気温差があるかもしれない
だからといって、10度(50度に比べれば小さい!)の地球温暖化が
「誤差」で片づけられるようなものでないことは
普通の感覚を持つ人なら賛成してもらえると思う

たかだか(産業革命前に比べて)1.2度気温が上昇した今でさえ
極地の気候は激変し
膨大な量の氷が溶け出している
氷床の下のメタンガスが空気中に放出されれば
温度の変化は加速度的に増していくことが懸念されている

台風やハリケーンは威力を増しているが
そのエネルギーが大気の温度の指数関数で増加することは
もっとよく知られても良い事実の一つである

また、異常気象の頻度も増す
1.2度という数値からはちょっと想像できないほど
頻度が増すのだ
(異常気象が起こる確率は正規分布すると考えられている。
分布の中心がずれるのだ)


個人的な意見だが、地球温暖化の脅威を訴えるにあたっては
地球の平均気温よりもむしろ蓄えているエネルギーを知らせたほうが良いと思う
今この現在、地球には温暖化ガスにより毎秒広島型原爆4000発分とおなじエネルギーが
熱として蓄えられている
その2/3は海洋に蓄えられているが、いずれ大気を温めるのにも使われて
大気の温暖化は加速すると予想されている

0.8度の温暖化は、けっして「誤差」で済ませられるものではないのだ