現在はビジネスマンに転身したイ・フィリップ

韓流ブームは無名の新人俳優を一躍、人気スターに押し上げる効果もあった。

俳優イ・フィリップもその1人だ。
彼女は韓流ブームに乗って彗星ごとく登場したシンデレラボーイだった。

2007年にドラマ『太王四神記』でドラマ・デビュー。
同作は“ヨン様”こと、あのペ・ヨンジュンが主演したスペクタクル時代劇で、韓国はもちろん、日本でもNHKの総合テレビで放映された。

この『太王四神記』でヨン様演じるタンドクを支える四神の1人で、青龍の転生チョロを演じたのがイ・フィリップだった。

フィリップの名前からわかるように、アメリカで生まれ育った彼はジョージ・ワシントン大学大学院修士課程をもち、父親はグローバルIT企業を経営する実業家。
当初は父の希望通りに、ビジネスの道を進むはずだったのだが、どうしても俳優への未練が断ち切れず渡韓。
『太王四神記』でデビューし、甘いルックスと神秘的な雰囲気は多くの女性ファンのハートを射抜いた。

ただ、その後は『ザ・スリングショット〜男の物語〜』『シークレット・ガーデン』などのドラマに出演する者の主演級までにはなれず、2012年のドラマ『シンイ−信義』を最後に俳優としての消息を耳にすることがなくなる。

それもそのはずだ。
なんと、彼は『信義』の撮影終了後、グローバルコスメ企業「カタリスト」の代表となり、青年実業家に転身していたのだ。

俳優への未練を叶えるために単身韓国へ渡った彼が、父と同じビジネスの世界に舞い戻ったのは、俳優への未練は断ち切ったということなのだろう。

彼の第二の人生が成功することを願う。