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米航空機メーカー大手ボーイングが、4月の受注件数がゼロだったと発表/Jason Redmond/AFP/Getty Images

ニューヨーク(CNN Business) 米航空機製造大手のボーイング社は16日までに、
航空会社などからの今年4月の受注件数はゼロだったとの業績報告書を公表した。

同社の経営環境は、今年3月10日にアフリカ・エチオピアで起きた旅客機「737
MAX」の墜落事故などを受け厳しさを増しているが、4月には同型機以外の旅客機の
注文もなかったという。

昨年4月は計76機を受注していた。

今年4月の業績について、米格付け大手スタンダード&プアーズのアナリストは
737MAXの問題を受け、顧客が他の機材発注を止めている可能性に言及。墜落事故後の
今年3月13日以降には同型機の運航停止が世界規模で広がった。詳しい墜落原因は
まだ解明されていない。

また、各航空会社はボーイングがMAX機の値段を下げるのかを注視し、注文を
抑えているともみている。複数の航空会社が同機の運航停止に伴う補償について
ボーイング社との合意成立を期待している事情も絡む。

今年3月下旬には737MAX以外の機材の受注はあり、ドイツのルフトハンザ航空が
同月15日、787を20機購入。英ブリティッシュ・エアウェイズも同月22日、
777の18機を調達していた。

今年4月に記録された受注は帳簿上の記載事項に関係したものだけだった。過去に
納入していた737MAX型機4機が新たに賃貸されたことに伴う手続きで、ボーイング社は
新規の受注とは受けとめていない。

今年に入っての旅客機の新規注文の伸び悩みは競合相手の欧州エアバスも同じだ。
航空会社などは近年、大量発注を行い、航空機製造メーカーがまだ引き渡していない
機数は数千機規模に達する背景要因もある。
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