ゲーデルの第一不完全性定理の証明には、以下のようなものがあります。

1. ゲーデルの原証明 (1931):算術の形式化とゲーデル数による自己言及を用いた証明。

2. ロッサーの証明 (1936):ゲーデルの証明をω-無矛盾性の仮定から単なる無矛盾性の仮定に弱めた証明。

3. クリーネの再帰関数論的証明 (1950):再帰関数論を用いた証明。

4. スマリヤンの対角線論法による証明 (1961):タルスキの真理不定義性定理を用いずに対角線論法のみで証明。

5. ブーロスのベリーのパラドックスによる証明 (1989):ベリーのパラドックスを形式化することで証明。

6. キクチの証明論的証明 (1994):ゲーデル文を直接構成せずに、ベリーのパラドックスを用いて証明。

7. チャイチンのコルモゴロフ複雑性を用いた証明 (1974):コルモゴロフ複雑性の概念を用いて証明。

8. ヤブロのパラドックスを用いた証明 (2006):ヤブロのパラドックスを形式化することで証明。

9. グレリング・ネルソンのパラドックスを用いた証明 (2002):グレリング・ネルソンのパラドックスを用いた意味論的証明。

10. 算術完全性定理を用いたモデル論的証明:算術完全性定理を用いてゲーデル文の独立性を示す証明。

これらの証明は、用いる手法や前提とする体系の強さなどにおいて特徴があり、不完全性定理の様々な側面を明らかにしています。​​​​​​​​​​​​​​​​

https://arxiv.org/abs/2009.04887