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数学の証明という理論がわからないです
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1132人目の素数さん
2021/02/15(月) 11:24:49.96ID:/E2KyCsI2021/02/15(月) 11:47:23.98ID:iT3CrOuB
(2) ∃0∈k; ∀a∈k, 0 + a = a + 0 = a
2021/02/15(月) 11:48:33.61ID:iT3CrOuB
(3) ∀a∈k, ∃-a∈k; a + (-a) = (-a) + a = 0
2021/02/15(月) 11:48:50.19ID:iT3CrOuB
(4) a + b = b + a
2021/02/15(月) 11:50:05.95ID:iT3CrOuB
(5) (ab)c = a(bc)
2021/02/15(月) 11:50:23.85ID:iT3CrOuB
(6) a(b + c) = ab + ac
2021/02/15(月) 11:50:41.77ID:iT3CrOuB
(7) (a + b)c = ac + bc
2021/02/15(月) 11:51:56.59ID:iT3CrOuB
(8) ∃1∈k; ∀a∈k, 1a = a1 = 1
2021/02/15(月) 11:53:03.31ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 11:53:17.40ID:iT3CrOuB
(9) ab = ba
2021/02/15(月) 11:54:21.39ID:iT3CrOuB
(10) ∀a∈k, ∃a^(-1)∈k; aa^(-1) = a^(-1)a = 1
2021/02/15(月) 11:54:58.76ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 12:00:40.69ID:iT3CrOuB
例:
有理数全体の集合Q, 実数全体の集合R, 複素数全体の集合Cは、通常の加法と乗法について体となる。
有理数全体の集合Q, 実数全体の集合R, 複素数全体の集合Cは、通常の加法と乗法について体となる。
2021/02/15(月) 12:04:29.88ID:iT3CrOuB
例:
有理整数の全体Zは、通常の加法と乗法について、体ではない。
±1以外の元が、Z内に乗法の逆元を持たないからである。
有理整数の全体Zは、通常の加法と乗法について、体ではない。
±1以外の元が、Z内に乗法の逆元を持たないからである。
2021/02/15(月) 12:18:55.75ID:IAiw4Ym0
例:
1元からなる集合{0}に、
0 + 0 = 0
0 0 = 0
で演算を定めたものは、体**でない**と定める。
1元からなる集合{0}に、
0 + 0 = 0
0 0 = 0
で演算を定めたものは、体**でない**と定める。
2021/02/15(月) 12:23:27.88ID:iT3CrOuB
kを体とする。
n1 = 1 + 1 + ... + 1 (n個) = 0
となる正の整数nが存在するとき、その最小のnをkの標数という。
そのようなnが存在しないとき、kの標数は0であると定める。
n1 = 1 + 1 + ... + 1 (n個) = 0
となる正の整数nが存在するとき、その最小のnをkの標数という。
そのようなnが存在しないとき、kの標数は0であると定める。
2021/02/15(月) 12:25:53.12ID:iT3CrOuB
命題
kを体とする。kの標数は0でなければ素数である。
kを体とする。kの標数は0でなければ素数である。
2021/02/15(月) 12:27:35.03ID:iT3CrOuB
補題
体は整域である。すなわち、a, b∈kに対して
ab = 0 ⇒ a = 0 or b =0
が成り立つ。
体は整域である。すなわち、a, b∈kに対して
ab = 0 ⇒ a = 0 or b =0
が成り立つ。
2021/02/15(月) 12:30:04.35ID:iT3CrOuB
命題:
kを体とする。任意のa∈kに対して、
0a = a0 = 0
である。
kを体とする。任意のa∈kに対して、
0a = a0 = 0
である。
2021/02/15(月) 12:31:51.16ID:iT3CrOuB
補題:
kを体とする。任意のa∈kに対して、
(-1)a = -a
kを体とする。任意のa∈kに対して、
(-1)a = -a
2021/02/15(月) 12:36:38.24ID:iT3CrOuB
補題:
kを体とする。加法の単位元0、乗法の単位元1は一意的である。
kを体とする。加法の単位元0、乗法の単位元1は一意的である。
2021/02/15(月) 12:38:00.24ID:iT3CrOuB
補題:
kを体とする。加法の逆元、乗法の逆元は一意的である。
kを体とする。加法の逆元、乗法の逆元は一意的である。
2021/02/15(月) 12:41:12.65ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 12:45:17.29ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 12:48:18.75ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 12:49:09.96ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 12:58:34.43ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 13:05:19.73ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 13:16:30.40ID:iT3CrOuB
例:
pを素数とする。
Z/pZ := { [0], [1], ..., [p-1]}
[k] := {n∈Z; n ≡ k (mod p)}
とする。すなわち、n ≡ k (mod p)⇔ [n] = [k]である。
pを素数とする。
Z/pZ := { [0], [1], ..., [p-1]}
[k] := {n∈Z; n ≡ k (mod p)}
とする。すなわち、n ≡ k (mod p)⇔ [n] = [k]である。
2021/02/15(月) 13:19:41.89ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 13:21:59.03ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 13:22:54.40ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 13:34:52.29ID:iT3CrOuB
>>35
証明:
a, bを任意の整数とし、Dをa, bの最大公約数とする。
L = {na + mb; n, m∈Z, na + mb > 0}
とおく。
Lは自然数の空でない部分集合であるから、最小元が存在する。それを
d = n'a + m'b
とおく。任意のl = na + mb∈Lをdで割り算した商をq、余りをrとすると、
0 ≦ r = l - qd = (n - qn')a + (m - qm')b < d
を満たす。dはLの最小元なので、r = 0である。したがって、dはLの任意の元の約数、とくにaとbの公約数である。
一方、dはDで割り切れ、Dはaとbの最大公約数なので、
d = D。
よって、na + mb = Dとなるn, mが存在する。
特に、aとbが互いに素ならば、d = D = 1。□
証明:
a, bを任意の整数とし、Dをa, bの最大公約数とする。
L = {na + mb; n, m∈Z, na + mb > 0}
とおく。
Lは自然数の空でない部分集合であるから、最小元が存在する。それを
d = n'a + m'b
とおく。任意のl = na + mb∈Lをdで割り算した商をq、余りをrとすると、
0 ≦ r = l - qd = (n - qn')a + (m - qm')b < d
を満たす。dはLの最小元なので、r = 0である。したがって、dはLの任意の元の約数、とくにaとbの公約数である。
一方、dはDで割り切れ、Dはaとbの最大公約数なので、
d = D。
よって、na + mb = Dとなるn, mが存在する。
特に、aとbが互いに素ならば、d = D = 1。□
2021/02/15(月) 13:38:23.97ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 13:44:17.10ID:iT3CrOuB
例:
Q(√-1) := { a + b√-1; a, b∈Q }
は
(a + b√-1) + (c + d√-1) := (a + c) + (b + d)√-1
(a + b√-1)(c + d√-1) := (ac - bd) + (ad + bc)√-1
により体になる。a + b√-1 ≠ 0の逆元は
(a - b√-1)/(a^2 + b^2)
である。
Q(√-1) := { a + b√-1; a, b∈Q }
は
(a + b√-1) + (c + d√-1) := (a + c) + (b + d)√-1
(a + b√-1)(c + d√-1) := (ac - bd) + (ad + bc)√-1
により体になる。a + b√-1 ≠ 0の逆元は
(a - b√-1)/(a^2 + b^2)
である。
2021/02/15(月) 13:50:34.48ID:iT3CrOuB
例:
kを体とする。Xを不定元とし、k(X)で一変数の有理式全体の集合を表す。すなわち
k(X) := { f/g; f, gはXの多項式。g≠0 }
k(X)は自然な加法と乗法について体になる。
k(X)の標数は、kの標数と等しい。
kを体とする。Xを不定元とし、k(X)で一変数の有理式全体の集合を表す。すなわち
k(X) := { f/g; f, gはXの多項式。g≠0 }
k(X)は自然な加法と乗法について体になる。
k(X)の標数は、kの標数と等しい。
2021/02/15(月) 13:53:46.17ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 13:54:33.57ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 14:01:28.43ID:iT3CrOuB
kを体とする。
集合Vに加法
+: V × V → V
とスカラー倍
*: k × V → V
が定まり、以下を満たすとき、Vをk上のベクトル空間であるという。
集合Vに加法
+: V × V → V
とスカラー倍
*: k × V → V
が定まり、以下を満たすとき、Vをk上のベクトル空間であるという。
2021/02/15(月) 15:18:20.77ID:iT3CrOuB
x, y, z∈V、a, b∈kを任意の元とする。
2021/02/15(月) 15:19:12.99ID:iT3CrOuB
(1) (x + y) + z = x + (y + z)
2021/02/15(月) 15:20:46.92ID:iT3CrOuB
(2) ∃0∈V; ∀a∈V, 0 + a = a + 0 = a
2021/02/15(月) 15:23:02.69ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 15:23:53.61ID:iT3CrOuB
(3) ∀x∈V, ∃-x∈V; x + (-x) = (-x) + x = 0
2021/02/15(月) 15:24:16.71ID:iT3CrOuB
(4) x + y = y + x
2021/02/15(月) 15:24:54.91ID:iT3CrOuB
(5) a(bx) = (ab)x
2021/02/15(月) 15:25:50.65ID:iT3CrOuB
(6) a(x + y) = ax + ay
2021/02/15(月) 15:26:18.16ID:iT3CrOuB
(7) (a + b)x = ax + bx
2021/02/15(月) 15:29:18.30ID:iT3CrOuB
(8) 1∈k, 1x = x
2021/02/15(月) 15:29:53.20ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 15:42:02.75ID:iT3CrOuB
例:
kを体とする。
k自身は、kの加法を加法、乗法をスカラー倍として、k上のベクトル空間になる。
kを体とする。
k自身は、kの加法を加法、乗法をスカラー倍として、k上のベクトル空間になる。
2021/02/15(月) 15:52:41.25ID:iT3CrOuB
例:
kを体とする。
kの元の順序付けられたn組の集合をk^nと書く。すなわち
k^n := { (x_1, ..., x_n); x_i∈k, 1≦i≦n }。
x = (x_1, ..., x_n), y = (y_1, ..., y_n)∈k^n, a∈kに対して、
x + y := (x_1 + y_1, ..., x_n + y_n)
ax := (ax_1, ..., ax_n)
と定めることで、k^nはベクトル空間になる。
kを体とする。
kの元の順序付けられたn組の集合をk^nと書く。すなわち
k^n := { (x_1, ..., x_n); x_i∈k, 1≦i≦n }。
x = (x_1, ..., x_n), y = (y_1, ..., y_n)∈k^n, a∈kに対して、
x + y := (x_1 + y_1, ..., x_n + y_n)
ax := (ax_1, ..., ax_n)
と定めることで、k^nはベクトル空間になる。
2021/02/15(月) 16:03:45.50ID:iT3CrOuB
例:
k = Rの場合。
R^2 = {(x, y); x, y∈R }
R^3 = {(x, y, z); x, y, z∈R }
は、それぞれ通常の座標平面、座標空間である。
k = Rの場合。
R^2 = {(x, y); x, y∈R }
R^3 = {(x, y, z); x, y, z∈R }
は、それぞれ通常の座標平面、座標空間である。
2021/02/15(月) 16:20:45.79ID:iT3CrOuB
例:
>>54の意味で、CはC上のベクトル空間である。
一方、Cはスカラー倍をRに制限することで、R上のベクトル空間でもある。すなわち、
x = a + b√-1, y = c + d√-1 (a, b, c, d∈R), r∈Rに対して、
x + y = (a + c) + (b + d)√-1
rx = ra + rb√-1。
>>54の意味で、CはC上のベクトル空間である。
一方、Cはスカラー倍をRに制限することで、R上のベクトル空間でもある。すなわち、
x = a + b√-1, y = c + d√-1 (a, b, c, d∈R), r∈Rに対して、
x + y = (a + c) + (b + d)√-1
rx = ra + rb√-1。
2021/02/15(月) 16:36:24.77ID:iT3CrOuB
例:
C^0(R)を、RからRへの連続関数全体の集合とする。すなわち
C^0(R) := {f: R → R; fは連続 }
f, g∈C^0(R), r∈Rに対して、関数(f + g), rf: R → Rを以下で定義する。
x∈Rに対して
(f + g)(x) := f(x) + g(x)
(rf)(x) := rf(x)。
連続関数の和と積は再び連続関数になるので、(f + g), rf∈C^0(R)である。この演算によって、C^0(R)はR上のベクトル空間になる。
C^0(R)を、RからRへの連続関数全体の集合とする。すなわち
C^0(R) := {f: R → R; fは連続 }
f, g∈C^0(R), r∈Rに対して、関数(f + g), rf: R → Rを以下で定義する。
x∈Rに対して
(f + g)(x) := f(x) + g(x)
(rf)(x) := rf(x)。
連続関数の和と積は再び連続関数になるので、(f + g), rf∈C^0(R)である。この演算によって、C^0(R)はR上のベクトル空間になる。
2021/02/15(月) 17:06:53.17ID:iT3CrOuB
>>58
> 連続関数の和と積は再び連続関数になる
証明:
f, g: R → Rを連続関数、a∈Rを任意の点とする。
(f + g)が x = aで連続であることを示す。
正の数εを任意に取る。このとき、正の数δ_f, δ_gを適当に取ることで、
|x - a| < δ_f ⇒ |f(x) - f(a)| < ε/2
|x - a| < δ_g ⇒ |g(x) - g(a)| < ε/2
とできる。δ = min(δ_f, δ_g)とおくと、
|x - a| < δ ⇒
|(f + g)(x) - (f + g)(a)|
= |f(x) + g(x) - f(a) - g(a)|
≦ |f(x) - f(a)| + |g(x) - g(a)| < ε。
εは任意であったから、これは(f + g)がx = aで連続であることを示している。aは任意であるから、(f + g)は連続である。
fg(fg(x) := f(x)g(x))がx = aで連続であることを示す。
正の数εを任意に取る。このとき、正の数δ_f, δ_gを適当に取ることで、
|x - a| < δ_f ⇒ |f(x) - f(a)| < ε
|x - a| < δ_g ⇒ |g(x) - g(a)| < ε
とできる。Iを(a - δ_g, a + δ_g)に含まれる任意の閉区間とすると、gは連続関数なので、|g(x)|はIにおいて最大値を取る。それをMとおく。δ = min(δ_f, δ_g)とおくと、
|x - a| < δ⇒
|(fg)(x) - fg(a)|
= |f(x)g(x) - f(a)g(a)|
= |f(x)g(x) - f(a)g(x) + f(a)g(x) - f(a)g(a)|
≦ |f(x) - f(a)| |g(x)| + |f(a)| |g(x) - g(a)|
< (|f(a)| + M)ε。
εは任意であったから、これは(fg)がx = aで連続であることを示している。aは任意であるから、(fg)は連続である。
特に、g = r (定数関数)とおけば、rfは連続関数である。□
> 連続関数の和と積は再び連続関数になる
証明:
f, g: R → Rを連続関数、a∈Rを任意の点とする。
(f + g)が x = aで連続であることを示す。
正の数εを任意に取る。このとき、正の数δ_f, δ_gを適当に取ることで、
|x - a| < δ_f ⇒ |f(x) - f(a)| < ε/2
|x - a| < δ_g ⇒ |g(x) - g(a)| < ε/2
とできる。δ = min(δ_f, δ_g)とおくと、
|x - a| < δ ⇒
|(f + g)(x) - (f + g)(a)|
= |f(x) + g(x) - f(a) - g(a)|
≦ |f(x) - f(a)| + |g(x) - g(a)| < ε。
εは任意であったから、これは(f + g)がx = aで連続であることを示している。aは任意であるから、(f + g)は連続である。
fg(fg(x) := f(x)g(x))がx = aで連続であることを示す。
正の数εを任意に取る。このとき、正の数δ_f, δ_gを適当に取ることで、
|x - a| < δ_f ⇒ |f(x) - f(a)| < ε
|x - a| < δ_g ⇒ |g(x) - g(a)| < ε
とできる。Iを(a - δ_g, a + δ_g)に含まれる任意の閉区間とすると、gは連続関数なので、|g(x)|はIにおいて最大値を取る。それをMとおく。δ = min(δ_f, δ_g)とおくと、
|x - a| < δ⇒
|(fg)(x) - fg(a)|
= |f(x)g(x) - f(a)g(a)|
= |f(x)g(x) - f(a)g(x) + f(a)g(x) - f(a)g(a)|
≦ |f(x) - f(a)| |g(x)| + |f(a)| |g(x) - g(a)|
< (|f(a)| + M)ε。
εは任意であったから、これは(fg)がx = aで連続であることを示している。aは任意であるから、(fg)は連続である。
特に、g = r (定数関数)とおけば、rfは連続関数である。□
2021/02/15(月) 17:19:00.66ID:iT3CrOuB
例:
kを体とする。Xを不定元とするk係数の多項式全体をk[X]と書く。すなわち
k[X] := { a_0 + a_1 X + ... + a_n X^n; n≧0, a_i∈k, 0≦i≦n }。
k[X]は多項式の和を加法、定数倍をスカラー倍として、k上のベクトル空間になる。すなわち
f = 蚤_i X^i, g = 巴_i X^i∈k[X], c∈kに対して
f + g := (a_i + b_i) X^i
cf := 把 a_i X^i。
kを体とする。Xを不定元とするk係数の多項式全体をk[X]と書く。すなわち
k[X] := { a_0 + a_1 X + ... + a_n X^n; n≧0, a_i∈k, 0≦i≦n }。
k[X]は多項式の和を加法、定数倍をスカラー倍として、k上のベクトル空間になる。すなわち
f = 蚤_i X^i, g = 巴_i X^i∈k[X], c∈kに対して
f + g := (a_i + b_i) X^i
cf := 把 a_i X^i。
2021/02/15(月) 17:19:47.69ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 17:26:25.11ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 17:34:00.68ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 17:43:10.74ID:iT3CrOuB
kを体、Vをk上のベクトル空間とする。
部分集合W⊂Vが、以下の(1), (2)を満たすとき、WはVの部分空間であるという。
(1) ∀x, y∈W, x + y∈W
(2) ∀x∈W, ∀a∈k, ax∈W。
部分集合W⊂Vが、以下の(1), (2)を満たすとき、WはVの部分空間であるという。
(1) ∀x, y∈W, x + y∈W
(2) ∀x∈W, ∀a∈k, ax∈W。
2021/02/15(月) 17:46:10.43ID:iT3CrOuB
例:
kを体、Vをk上のベクトル空間とする。
1点集合{0}およびV自身は、Vの部分空間である。
kを体、Vをk上のベクトル空間とする。
1点集合{0}およびV自身は、Vの部分空間である。
2021/02/15(月) 17:54:29.68ID:iT3CrOuB
例:
kを体、Vをk上のベクトル空間とする。
v_1, ..., v_n∈Vに対して、
<v_1, ..., v_n> := { a_1 v_1 + ... + a_n v_n; a_i∈k, 0≦i≦n }
と定める。<v_1, ..., v_n>はVの部分空間である。
部分空間W⊂Vが
W = <v_1, ..., v_n>
となるとき、Wはv_1, ..., v_nで生成されると言う。
kを体、Vをk上のベクトル空間とする。
v_1, ..., v_n∈Vに対して、
<v_1, ..., v_n> := { a_1 v_1 + ... + a_n v_n; a_i∈k, 0≦i≦n }
と定める。<v_1, ..., v_n>はVの部分空間である。
部分空間W⊂Vが
W = <v_1, ..., v_n>
となるとき、Wはv_1, ..., v_nで生成されると言う。
2021/02/15(月) 18:11:58.38ID:iT3CrOuB
例:
kを体、V = k^nとする。
kの元を係数とする連立一次方程式
a_1,1 x_1 + ... + a_1,n x_n = 0
...
a_m,1 x_1 + ... + a_m,n x_n = 0
( a_i,j∈k, 1≦i≦m, 1≦j≦n )
の解(x_1, ..., x_n)の集合は、Vの部分空間である。
たとえば、k = Rとするとき、
2x + 3y = 0
を満たす(x, y)∈R^2の集合は
<(-3, 2)>⊂R^2
である。
kを体、V = k^nとする。
kの元を係数とする連立一次方程式
a_1,1 x_1 + ... + a_1,n x_n = 0
...
a_m,1 x_1 + ... + a_m,n x_n = 0
( a_i,j∈k, 1≦i≦m, 1≦j≦n )
の解(x_1, ..., x_n)の集合は、Vの部分空間である。
たとえば、k = Rとするとき、
2x + 3y = 0
を満たす(x, y)∈R^2の集合は
<(-3, 2)>⊂R^2
である。
2021/02/15(月) 18:14:44.55ID:iT3CrOuB
例:
kを体、V = k[X]とする。
非負整数nに対して、V_nを
V_n := { f∈k[X]; fはn次以下 }
と置くと、V_nはVの部分空間である。
kを体、V = k[X]とする。
非負整数nに対して、V_nを
V_n := { f∈k[X]; fはn次以下 }
と置くと、V_nはVの部分空間である。
2021/02/15(月) 18:35:12.53ID:iT3CrOuB
例:
kを体とする。X_1, ..., X_nを不定元とする多変数の多項式全体をk[X_1, ..., X_n]と書く。すなわち、
k[X_1, ..., X_n] := { 農[I∈{(i_1, ..., i_n)}, 有限和] a_I X^I; a_I∈k}
(ただし、I = (i_1, ..., i_n)に対して、a_I X^I := a_(i_1),...(i_n) X_1^i_1 ... X_n^i_n)
k[X_1, ..., X_n]はk上のベクトル空間である。
V = k[X_1, ..., X_n]とする。
kを非負整数とする。>>68と同様に、k次以下の多項式全体は、Vの部分空間である。
また、Vのk次の単項式はC(n + k - 1, k)個あるが、これらで生成される部分空間も、もちろんVの部分空間である。
kを体とする。X_1, ..., X_nを不定元とする多変数の多項式全体をk[X_1, ..., X_n]と書く。すなわち、
k[X_1, ..., X_n] := { 農[I∈{(i_1, ..., i_n)}, 有限和] a_I X^I; a_I∈k}
(ただし、I = (i_1, ..., i_n)に対して、a_I X^I := a_(i_1),...(i_n) X_1^i_1 ... X_n^i_n)
k[X_1, ..., X_n]はk上のベクトル空間である。
V = k[X_1, ..., X_n]とする。
kを非負整数とする。>>68と同様に、k次以下の多項式全体は、Vの部分空間である。
また、Vのk次の単項式はC(n + k - 1, k)個あるが、これらで生成される部分空間も、もちろんVの部分空間である。
2021/02/15(月) 18:44:37.42ID:iT3CrOuB
例:
>>58と同様に、C^0(R)をRからRへの連続関数全体とする。C^0(R)はR上のベクトル空間である。
正の整数nに対して、部分集合C^n(R)⊂C^0(R)を、n回以上微分可能な関数全体とする。
f, gが微分可能であれば、f + gおよび、実数rに対してrfも微分可能であるから、C^n(R)はC^0(R)の部分空間である。
C^∞(R)をRからRへの何回でも微分可能な関数全体とすれば、これもC^0(R)の部分空間である。
C^0(R) ⊃ C^1(R) ⊃ C^2(R) ⊃ ... ⊃ C^∞(R)
であり、各々は前のベクトル空間の部分空間である。
>>58と同様に、C^0(R)をRからRへの連続関数全体とする。C^0(R)はR上のベクトル空間である。
正の整数nに対して、部分集合C^n(R)⊂C^0(R)を、n回以上微分可能な関数全体とする。
f, gが微分可能であれば、f + gおよび、実数rに対してrfも微分可能であるから、C^n(R)はC^0(R)の部分空間である。
C^∞(R)をRからRへの何回でも微分可能な関数全体とすれば、これもC^0(R)の部分空間である。
C^0(R) ⊃ C^1(R) ⊃ C^2(R) ⊃ ... ⊃ C^∞(R)
であり、各々は前のベクトル空間の部分空間である。
2021/02/15(月) 18:57:04.52ID:iT3CrOuB
例:
>>70の記号で、k = R, V = C^∞(R)とする。
f∈C^∞(R)に対して、
D^n(f) := d^nf/dx^n (n階導関数)
D^0(f) := f
と定める。R係数の微分方程式
納n=0 to N] a_n D^n(f) = 0
(a_n∈R)
を満たすf∈C^∞(R)全体は、C^∞(R)の部分空間になる。
たとえば、a∈Rに対して、
D(f) - af = 0
を満たすf∈C^∞(R)の全体は
<e^(ax)>
である。(証明略)
>>70の記号で、k = R, V = C^∞(R)とする。
f∈C^∞(R)に対して、
D^n(f) := d^nf/dx^n (n階導関数)
D^0(f) := f
と定める。R係数の微分方程式
納n=0 to N] a_n D^n(f) = 0
(a_n∈R)
を満たすf∈C^∞(R)全体は、C^∞(R)の部分空間になる。
たとえば、a∈Rに対して、
D(f) - af = 0
を満たすf∈C^∞(R)の全体は
<e^(ax)>
である。(証明略)
2021/02/15(月) 19:00:22.30ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 19:24:39.57ID:iT3CrOuB
例:
ζ = e^(2πi/5)とおく。ζ^5 = 1である。
CをQ上のベクトル空間と見なして、
Q(ζ) := <1, ζ, ζ^2, ζ^3, ζ^4>
と置くと、これはQベクトル空間としてのCの部分空間である。
α := ζ + ζ^4 = ζ + ζ^(-1)
β := ζ^2 + ζ^3 = ζ^2 + ζ^(-2)
とおくと、α - β = √5であるから、
Q(√5) = <1, √5>
はQ(ζ)のQ上のベクトル空間としての部分空間である。
ζ = e^(2πi/5)とおく。ζ^5 = 1である。
CをQ上のベクトル空間と見なして、
Q(ζ) := <1, ζ, ζ^2, ζ^3, ζ^4>
と置くと、これはQベクトル空間としてのCの部分空間である。
α := ζ + ζ^4 = ζ + ζ^(-1)
β := ζ^2 + ζ^3 = ζ^2 + ζ^(-2)
とおくと、α - β = √5であるから、
Q(√5) = <1, √5>
はQ(ζ)のQ上のベクトル空間としての部分空間である。
2021/02/15(月) 19:25:58.27ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 19:32:29.09ID:iT3CrOuB
kを体、V, Wをk上のベクトル空間とする。
写像f: V → Wは、以下の(1), (2)を満たすとき、線型写像であるという。
(1) ∀x, y∈V, f(x + y) = f(x) + f(y)
(2) ∀x∈V, ∀a∈k, f(ax) = af(x)
写像f: V → Wは、以下の(1), (2)を満たすとき、線型写像であるという。
(1) ∀x, y∈V, f(x + y) = f(x) + f(y)
(2) ∀x∈V, ∀a∈k, f(ax) = af(x)
2021/02/15(月) 19:54:01.83ID:iT3CrOuB
例:
kを体とする。正の整数m, nに対して、M_m,n(k)を以下のように定義する。
M_m,n(k) := { (a_i,j)_i,j; a_i,j∈k, 1≦i≦m, 1≦j≦n }
たとえば、M_m,n(k)の元を(m, n)行列という。特にm = nならば、n次正方行列という。
kを体とする。正の整数m, nに対して、M_m,n(k)を以下のように定義する。
M_m,n(k) := { (a_i,j)_i,j; a_i,j∈k, 1≦i≦m, 1≦j≦n }
たとえば、M_m,n(k)の元を(m, n)行列という。特にm = nならば、n次正方行列という。
2021/02/15(月) 19:54:13.59ID:iT3CrOuB
>>76
M_m,n(k)は、成分ごとの加法とスカラー倍により、k上のベクトル空間になる。
すなわち、A = (a_i,j), B = (b_i,j)∈M_m,n(k)と、c∈kに対して、
A + B = (a_i,j + b_i,j)
cA = (c a_i,j)
M_m,n(k)は、成分ごとの加法とスカラー倍により、k上のベクトル空間になる。
すなわち、A = (a_i,j), B = (b_i,j)∈M_m,n(k)と、c∈kに対して、
A + B = (a_i,j + b_i,j)
cA = (c a_i,j)
2021/02/15(月) 20:01:54.26ID:iT3CrOuB
>>77
l, m, nを正の整数とする。
A = (a_i,j)∈M_l,m(k), B = (b_i,j)∈M_m,n(k)に対して、AB∈M_l,n(k)を以下のように定義する。
AB = (農[k=1 to m] a_i,k b_k,j) (1≦i≦l, 1≦j≦n)
たとえば、
((a b), (c d))(x, y) = (ax + by, cx + dy)
である。(,がついてる方は縦に書くと思ってほしい)
l, m, nを正の整数とする。
A = (a_i,j)∈M_l,m(k), B = (b_i,j)∈M_m,n(k)に対して、AB∈M_l,n(k)を以下のように定義する。
AB = (農[k=1 to m] a_i,k b_k,j) (1≦i≦l, 1≦j≦n)
たとえば、
((a b), (c d))(x, y) = (ax + by, cx + dy)
である。(,がついてる方は縦に書くと思ってほしい)
2021/02/15(月) 20:27:59.82ID:iT3CrOuB
例:
kを体、V = k^n, W = k^m。
VはM_n,1(k)、WはM_m,1(k)見なせる。
A∈M_m,n(k)とする。x∈Vに対して、Ax∈Wを対応させる写像
f_A: V → W
は線型写像である。
kを体、V = k^n, W = k^m。
VはM_n,1(k)、WはM_m,1(k)見なせる。
A∈M_m,n(k)とする。x∈Vに対して、Ax∈Wを対応させる写像
f_A: V → W
は線型写像である。
2021/02/15(月) 20:33:22.82ID:iT3CrOuB
>>79
kを体、V = k^n, W = k^m, U = k^lとする。
A∈M_m,n(k), B∈M_l,m(k)とすると、線型写像
f_A: V → W
f_B: W → U
が定まるが、この写像の合成と、行列の積はcompatible。すなわち、
f_B ○ f_A = f_BA
である。
kを体、V = k^n, W = k^m, U = k^lとする。
A∈M_m,n(k), B∈M_l,m(k)とすると、線型写像
f_A: V → W
f_B: W → U
が定まるが、この写像の合成と、行列の積はcompatible。すなわち、
f_B ○ f_A = f_BA
である。
2021/02/15(月) 20:37:15.37ID:iT3CrOuB
例:
k = R, V = R^2とする。
p = (x, y)∈Vは、正の数rと、αを用いて
x = r cos(α)
y = r sin(α)
と書ける。すなわち、p = r (cos(α), sin(α))。
2次正方行列R(θ)を
R(θ) := ((cos(θ) -sin(θ)), (sin(θ) cos(θ)))
と置くと、
R(θ)p
= r (cos(θ)cos(α) - sin(θ)sin(α), sin(θ)cos(α) + cos(θ)sin(α))
= r (cos(θ + α), sin(θ + α))
これは、原点を中心とするθ回転である。
k = R, V = R^2とする。
p = (x, y)∈Vは、正の数rと、αを用いて
x = r cos(α)
y = r sin(α)
と書ける。すなわち、p = r (cos(α), sin(α))。
2次正方行列R(θ)を
R(θ) := ((cos(θ) -sin(θ)), (sin(θ) cos(θ)))
と置くと、
R(θ)p
= r (cos(θ)cos(α) - sin(θ)sin(α), sin(θ)cos(α) + cos(θ)sin(α))
= r (cos(θ + α), sin(θ + α))
これは、原点を中心とするθ回転である。
2021/02/15(月) 21:22:59.19ID:iT3CrOuB
例:
kを体、V = k。a∈kとする。
k = M_1,1(k)だから、aによる掛け算による写像f: V → V
f(x) := ax
は線型写像である。
kを体、V = k。a∈kとする。
k = M_1,1(k)だから、aによる掛け算による写像f: V → V
f(x) := ax
は線型写像である。
2021/02/15(月) 21:24:55.05ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 21:28:12.11ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 21:30:44.12ID:iT3CrOuB
>>70
訂正:
> C^n(R)⊂C^0(R)を、n回以上微分可能な関数全体とする。
C^n(R)⊂C^0(R)を、n回以上微分可能で、導関数が連続な関数全体とする。
この議論では問題ないと思うが、一般的な定義に合わせる。
訂正:
> C^n(R)⊂C^0(R)を、n回以上微分可能な関数全体とする。
C^n(R)⊂C^0(R)を、n回以上微分可能で、導関数が連続な関数全体とする。
この議論では問題ないと思うが、一般的な定義に合わせる。
2021/02/15(月) 21:32:36.89ID:iT3CrOuB
例:
k = R, Vをx = aで微分可能なRからRへの関数全体のなすベクトル空間とする。
f: V → Rをx = aでの微分係数を取る写像とすると、fは線型写像である。
k = R, Vをx = aで微分可能なRからRへの関数全体のなすベクトル空間とする。
f: V → Rをx = aでの微分係数を取る写像とすると、fは線型写像である。
2021/02/15(月) 21:34:15.62ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 21:36:52.90ID:iT3CrOuB
例:
I = [a, b]⊂Rを閉区間とする。
k = R, V = C^0(I)はI上の実数値連続関数全体のなすベクトル空間とする。
Vの元はRiemann積分可能であるから、f∈Vに対して∫_I f dxを対応させる写像が定まる。
この写像は線型写像である。
I = [a, b]⊂Rを閉区間とする。
k = R, V = C^0(I)はI上の実数値連続関数全体のなすベクトル空間とする。
Vの元はRiemann積分可能であるから、f∈Vに対して∫_I f dxを対応させる写像が定まる。
この写像は線型写像である。
2021/02/15(月) 21:40:27.91ID:iT3CrOuB
例:
kを体、V = k[X]とする。
多項式f∈Vに対して、その微分df/dXは以下のように定まる。
f = 納i=0 to N] a_i x^i
df/dX = 納i=0 to N-1] (i + 1) a_(i + 1) x^i
fにdf/dXを対応させる写像は線型写像である。
kを体、V = k[X]とする。
多項式f∈Vに対して、その微分df/dXは以下のように定まる。
f = 納i=0 to N] a_i x^i
df/dX = 納i=0 to N-1] (i + 1) a_(i + 1) x^i
fにdf/dXを対応させる写像は線型写像である。
2021/02/15(月) 21:42:33.64ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 21:46:49.11ID:iT3CrOuB
kを体、V, Wをk上のベクトル空間、f: V→Wを線型写像とする。
Ker(f) := { x∈V; f(x) = 0 }
Im(f) := { f(x)∈W; x∈V }
と定める。Ker(f)をfの核、Im(f)をfの像と言う。
Ker(f) := { x∈V; f(x) = 0 }
Im(f) := { f(x)∈W; x∈V }
と定める。Ker(f)をfの核、Im(f)をfの像と言う。
2021/02/15(月) 21:48:22.53ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 21:53:50.51ID:iT3CrOuB
2021/02/15(月) 21:55:49.13ID:iT3CrOuB
命題:
kを体、V, Wをk上のベクトル空間、f: V → Wを線型写像とする。
(1) fが全射 ⇔ Im(f) = W
(2) fが単射 ⇔ Ker(f) = {0}
kを体、V, Wをk上のベクトル空間、f: V → Wを線型写像とする。
(1) fが全射 ⇔ Im(f) = W
(2) fが単射 ⇔ Ker(f) = {0}
2021/02/15(月) 21:59:57.64ID:iT3CrOuB
>>94
証明:
(1)は明らか。
(2)
まず、fが線型写像ならば、f(0) = 0 f(0) = 0である。
したがって、fが単射ならば、f(x) = 0となるx∈Vは0のみである。
逆に、Ker(f) = {0}とする。
x, y∈Vが、f(x) = f(y)を満たすとすると、fが線型写像であることから
f(x - y) = 0
Ker(f) = 0より、x = y。よって、fは単射である。□
証明:
(1)は明らか。
(2)
まず、fが線型写像ならば、f(0) = 0 f(0) = 0である。
したがって、fが単射ならば、f(x) = 0となるx∈Vは0のみである。
逆に、Ker(f) = {0}とする。
x, y∈Vが、f(x) = f(y)を満たすとすると、fが線型写像であることから
f(x - y) = 0
Ker(f) = 0より、x = y。よって、fは単射である。□
2021/02/15(月) 22:10:49.25ID:iT3CrOuB
例:
kは体、V = k^n, W = k^mとする。
A = (a_i,j) ∈ M_m,n(k)
とする。>>79の記号で、f_Aは
f_A(x) = Ax
で定まる線型写像とする。
Ker(f_A)は、連立一次方程式
a_1,1 x_1 + ... + a_1,n x_n = 0
...
a_m,1 x_1 + ... + a_m,n x_n = 0
の解(x_1, ..., x_n)全体からなる集合である。
kは体、V = k^n, W = k^mとする。
A = (a_i,j) ∈ M_m,n(k)
とする。>>79の記号で、f_Aは
f_A(x) = Ax
で定まる線型写像とする。
Ker(f_A)は、連立一次方程式
a_1,1 x_1 + ... + a_1,n x_n = 0
...
a_m,1 x_1 + ... + a_m,n x_n = 0
の解(x_1, ..., x_n)全体からなる集合である。
2021/02/15(月) 22:17:16.99ID:iT3CrOuB
kを体、Vをk上のベクトル空間とする。
x_1, ..., x_n∈Vが一次独立であるとは、以下の条件を満たすことである。
a_1 x_1 + ... + a_n x_n = 0 (a_1, ..., a_n∈k)
⇒ a_1 = ... = a_n = 0
x_1, ..., x_n∈Vが一次独立であるとは、以下の条件を満たすことである。
a_1 x_1 + ... + a_n x_n = 0 (a_1, ..., a_n∈k)
⇒ a_1 = ... = a_n = 0
2021/02/15(月) 22:31:30.61ID:iT3CrOuB
例:
kを体、V = k^nとする。
e_1 := (1, 0, ..., 0),
e_2 := (0, 1, ..., 0),
...,
e_n := (0, 0, ..., 1) ∈ V
は一次独立である。
kを体、V = k^nとする。
e_1 := (1, 0, ..., 0),
e_2 := (0, 1, ..., 0),
...,
e_n := (0, 0, ..., 1) ∈ V
は一次独立である。
2021/02/15(月) 22:42:06.46ID:iT3CrOuB
例:
kは体、Vはk上のベクトル空間とする。
x_1∈Vが一次独立でない
⇔ <x_1> = <0>
x_1, x_2∈Vが一次独立でない
⇔ x_2∈<x_1>
...
x_1, ..., x_n, x_(n+1)∈Vが一次独立でない
⇔ x_(n+1)∈<x_1, ..., x_n>
kは体、Vはk上のベクトル空間とする。
x_1∈Vが一次独立でない
⇔ <x_1> = <0>
x_1, x_2∈Vが一次独立でない
⇔ x_2∈<x_1>
...
x_1, ..., x_n, x_(n+1)∈Vが一次独立でない
⇔ x_(n+1)∈<x_1, ..., x_n>
100132人目の素数さん
2021/02/15(月) 22:50:36.06ID:iT3CrOuB 例:
kは体、V = k^2。
A = ((a b), (c d))∈M_2,2(k)とする。
連立一次方程式
Ax = 0 --- (*)
を考える。
(a, b), (c, d)が一次独立 ⇔.(*)の解が(0, 0)だけ
kは体、V = k^2。
A = ((a b), (c d))∈M_2,2(k)とする。
連立一次方程式
Ax = 0 --- (*)
を考える。
(a, b), (c, d)が一次独立 ⇔.(*)の解が(0, 0)だけ
101132人目の素数さん
2021/02/15(月) 22:55:32.07ID:iT3CrOuB kは体、V, Wはk上のベクトル空間。f: V → Wは線型写像とする。
fが全単射のとき、同型写像という。
V, Wの間に同型写像f: V → Wが存在するとき、V, Wは同型であるという。
fが全単射のとき、同型写像という。
V, Wの間に同型写像f: V → Wが存在するとき、V, Wは同型であるという。
102132人目の素数さん
2021/02/15(月) 23:16:54.46ID:iT3CrOuB kは体、U, V, Wはk上のベクトル空間
f g
U→V→W
が完全であるとは、Im(f) = Ker(g)となることである。
f g
U→V→W
が完全であるとは、Im(f) = Ker(g)となることである。
103132人目の素数さん
2021/02/15(月) 23:24:14.00ID:iT3CrOuB 例:
kは体、V, Wはk上のベクトル空間。f: V → Wは線型写像。
0 → Ker(f) → V → Im(f) → 0
は完全。
kは体、V, Wはk上のベクトル空間。f: V → Wは線型写像。
0 → Ker(f) → V → Im(f) → 0
は完全。
104132人目の素数さん
2021/02/15(月) 23:34:49.36ID:iT3CrOuB kは体、Vはk上のベクトル空間。
部分集合B⊂Vが、Vの基底であるとは、以下を満たすことである。
(1) Bの空でない任意の有限部分集合は一次独立。
(2) 任意のx∈Vは、有限個のb_1, ..., b_n∈Bを適当に取れば、x∈<b_1, ..., b_n>とできる。
部分集合B⊂Vが、Vの基底であるとは、以下を満たすことである。
(1) Bの空でない任意の有限部分集合は一次独立。
(2) 任意のx∈Vは、有限個のb_1, ..., b_n∈Bを適当に取れば、x∈<b_1, ..., b_n>とできる。
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