>>886
ええ
さすがの川又先生も、
下記「Siuによる乗数イデアルを用いた巧妙な拡張定理の手法[Si1] の出会い」(藤野)
の意味するところが、即座には理解できなかったのかも

Siuによる乗数イデアルを用いた巧妙な拡張定理の手法[Si1]
の元祖が、某O-竹腰の拡張定理らしいと
うわさで聞きました

(参考)
https://www.math.nagoya-u.ac.jp/~fujino/Ronsetsu-final.pdf
「数学」論説 極小モデル理論の新展開 藤野 修
(2007 年9月13日提出) (ふじの おさむ・名古屋大学大学院多元数理科学研究科)
1 はじめに
3次元以上の代数多様体の双有理分類を初めて組織的におこなったのは飯高[I1] であろう. 70 年代初め, 一般の代数多様体に対して小平次元なる概念を導入し, 双有理分類論への第一歩を踏み出した.
80年代に入ると森による森理論(ここでは極小モデル理論と呼ぶことにする)が双有理分類論の標準理論になる. Hartshorne予想の解決[M1] の際にあみ出した手法を駆使し, 代数多様体の双有理写像の情報を凝縮した錐定理[M2]を証明したのである.
その後, 極小モデル理論は, 広中の特異点解消定理と川又–Viehweg消滅定理(小平の消滅定理の一般化, 定理28参照) を基礎とするコホモロジー論的な一般論と, 森による非常に精密な特異点の分類結果を積み上げていくことになる.
80年代後半には3次元で極小モデルの構成に成功し([M4]), 森は90年に京都でフィールズ賞を受賞する. 90年代前半には極小モデル理論関連の予想は3次元でほぼすべて満足な形で解決されてしまった.

ここ数年, HaconとMcKernanを中心に急激な発展が再び始まった([HM3], [BCHM]). 数年前までは当分解決不能と思われていた大予想が次々に陥落しているのである. 今回はその大発展の一端を紹介したいと思う.
この20年間のShokurovのアイデアと, Siuによる乗数イデアルを用いた巧妙な拡張定理の手法[Si1] の出会いが, 今回の大発展の切っ掛けである.
手っ取り早く大結果のひとつを述べておく.
定理1 ([BCHM]) X を複素数体上定義された非特異射影代数多様体とする.