>>472
偏角問題は実は複数ある

1.まず、
  「1の11乗根の実数部を根とする5次方程式を解く際に用いる
   ラグランジュ分解式4つそれぞれの5乗根をどうとるか?」
  という問題については>>446で述べたように、
  「うち1つ β1 を5乗根で表し、他の3つ β2、β3、β4 を
   β1のベキと係数の積による式、c2β1^2、c3β1^3、c4β1^4で表す」
  方法により解決される。c2、c3、c4については、
  そもそもβ1^5を計算する際に求めた「ヤコビ和」から分かる。
2.次に
  「β1としてどの5乗根をとっても、方程式の根が得られるか?」
  という問題については、然り、である。
  これはラグランジュ分解式の理屈が分かっていれば当たり前であるが
  この際文句のいいようがないほどしつこく説明するw
  β1以外の5乗根は、1の5乗根をηと表した場合、それぞれ
  ηβ1、η^2β1、η^3β1、η^4β1
  と表せるが、例えば根を表す「逆ラグランジュ合成(?)式」は

   1/5(1+β1+β2+β3+β4)
  =1/5(1+β1+c2β1^2+c3β1^3+c4β1^4)

  であるから、β1のかわりに上記の4つの5乗根を入れると
   1/5(1+(ηβ1)+c2(ηβ1)^2+c3(ηβ1)^3+c4(ηβ1)^4)
  =1/5(1+ηβ1+η^2c2β1^2+η^3c3β1^3+η1^4c4β1^4) @
   1/5(1+(η^2β1)+c2(η^2β1)^2+c3(η^2β1)^3+c4(η^2β1)^4)
  =1/5(1+η^2β1+η^4c2β1^2+ηc3β1^3+η^3c4β1^4) A
   1/5(1+(η^3β1)+c2(η^3β1)^2+c3(η^3β1)^3+c4(η^3β1)^4)
  =1/5(1+η^3β1+ηc2β1^2+η^4c3β1^3+η^2c4β1^4) B
   1/5(1+(η^4β1)+c2(η^4β1)^2+c3(η^4β1)^3+c4(η^4β1)^4)
  =1/5(1+η^4β1+η^3c2β1^2+η^2c3β1^3+ηc4β1^4) C
  となり、方程式の他の4根の「逆ラグランジュ合成式」に対応する。
3.最後に
  「根の1つをcos(2π/11)と決めたとき、
   これに対応する5乗根をいかに特定するか?」
  という問題がある。これが亀井氏がこだわっていたものである。
  これについては・・・おや、誰か来たようだ (をひ!)