もう一人の谷口さん

https://www.kobe-np.co.jp/rentoku/feature/202205/0015283699.shtml
深デジ
数学者・神戸大学大学院教授 谷口隆さん
算数の間違いが「宝物」とは?  
2022/05/08 14:35

谷口隆さん(たにぐち・たかし)1977年明石市出身。淳心学院中・高卒。東京大院博士課程修了。愛媛大助教、神戸大講師、准教授などを経て、2021年から現職。専門は整数論。小学生2人の父親で、神戸市東灘区在住。
あいまいな点が明らかに/考える取っ掛かり発見

 数式を見るだけで、アレルギーが起きる-。そんな言葉をときどき耳にする。また、膨大な計算量をこなしても、少しでも間違うと答案用紙に容赦なく「×」が付く。それで算数や数学が嫌いになった、という人もいるようだ。けれど、数学者で神戸大大学院理学研究科教授の谷口隆さん(45)は「間違いは宝物」と言う。著書「子どもの算数、なんでそうなる?」(岩波科学ライブラリー)では、わが子がときに突拍子もない間違いをしながら算数を学ぶ過程を、父親として見守り、数学者の視点で分析している。「宝物」の真意を尋ねてみた。(武藤邦生)

 残り文字数 2642  文字 記事全文 2917  文字