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楕円関数・テータ関数・モジュラー関数

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0001132人目の素数さん
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2020/11/02(月) 07:00:50.57ID:PUodusEe
三者の関係について語すスレ
0107132人目の素数さん
垢版 |
2020/11/25(水) 19:34:13.75ID:G4noa87A
τ∈H、整数l>=0を固定して
V_l:={f(z)|f(z)は整関数、∀m,n∈Z.f(z+lmτ+ln)=○(-1/2*l^2m^2τ-lmz)f(z)}
とおく
V_lはC-ベクトル空間である
その基底をテータ関数を使って与えることができる

☆補題3.1
整関数f(z)に関する次の条件は同値である
1)f(z)∈V_l
2)f(z+lmτ)=○(-1/2*l^2m^2τ-lmz)f(z)およびf(z+ln)=f(z)が
 任意の整数m,nについて成り立つ
3)f(z+lτ)=○(-1/2*l^2τ-lz)f(z),f(z+l)=f(z)が成り立つ

☆補題3.2
整関数f(z)に関する次の条件は同値である
1)f(z)∈V_l
2)f(z)=Σ(n∈(1/l)Z) c_n○(1/2n^2τ+nZ)と展開できて
 さらにm-n∈lZとなるににのm,n∈(1/l)Zに対してc_m=c_nが成り立つ

ベクトル空間V_lの元f(z)は
f(z)=Σ(n∈(1/l)Z) c_n○(1/2n^2τ+nZ)
と書け、補題3.2より係数c_iは
0<=i<=l-1/l (i∈(1/l)Z)
に対して自由に選べるので
以下の命題が証明できる

●命題3.2
C-ベクトル空間V_lの次元はl^2である
0108132人目の素数さん
垢版 |
2020/11/25(水) 19:45:16.14ID:G4noa87A
>>107
テータ関数を使ってベクトル空間V_lの基底を書くことができる

●命題3.3
a_i∈(1/l)Z (i=0,…,l-1)
b_j∈(1/l)Z (j=0,…,l-1)
を2組の((1/l)Z)/Zの完全代表系とすると
θa_i,b_j(z,τ)
はC-ベクトル空間V_lの基底となる
0109132人目の素数さん
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2020/11/26(木) 19:12:20.78ID:uWYfcuV9
Vを整関数全体のなすC-ベクトル空間とする
ベクトル空間Vの自己同型全体のなす群をGL(V)で表す
τ∈Hを固定しておく

a,b∈Rに対して、線形写像S_b,T_aを
f(z)∈Vに対して

S_b f(z)=f(z+b)
T_a f(z)=○(1/2*a^2τ+az)f(z+aτ)

により定義すると,S_b,T_a∈GL(V)である

任意のb1,b2,a1,a2∈Rについて

S_b1・S_b2=S_b1+b2
T_a1・T_a2=T_a1+a2

である

S_bとT_aは可換に近いが実は異なる

S_b・T_a f(z)
=S_b(○(1/2*a^2τ+az)f(z+aτ))
=○(1/2*a^2τ+a(z+b))f(z+b+aτ)

T_a・S_b f(z)
=○(1/2*a^2τ+az)f(z+aτ+b)

つまり

S_b・T_a f(z)
=○(ab)T_a・S_b f(z)
0110132人目の素数さん
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2020/11/26(木) 19:14:10.05ID:uWYfcuV9
>>109
C1~*={c∈C||c|=1}と置く

写像
ρ:C1~*×R×R→GL(V) (c,a,b)→cT_a・S_b
を考えると、ρは単射で、像ImρはGL(V)の部分群

(c1T_a1・S_b1)・(c2T_a2・S_b2)
=c1c2○(a,b)T_a1+a2・S_b1+b2

(cT_a・S_b)^-1=c^-1○(a,b)T_a・S_b

つまり

(c1,a1,b1)・(c2,a2,b2)=(c1c2○(a1,b2),a1+a2,b1+b2)
(c,a,b)^-1=(c^-1○(ab),-a,-b)

C1~*×R×Rの上記の群構造をGと書く
GをHeisenberg群と呼ぶ

●命題3.4
1)群Gの中心はC1~*(=C1~*×{0}×{0})である
2)群Gの交換子群[G,G]はC1~*である

C1~*はGの中心であるので正規部分群であり
商群G/C1~*は2次元ベクトルの加法群R×Rである
つまり以下は完全列である

1→C1~*→G→R×R→0

量子力学における有名な定理

★定理3.1(von Neumann-Stone)
Gの既約ユニタリ表現 ρ:G→GL(W) で、
任意のc∈C1~*について ρ(c)=cId_W となるものが、
同型を除いて唯一つ存在する
(Id_WはWの恒等写像)
0111132人目の素数さん
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2020/11/26(木) 19:41:41.93ID:uWYfcuV9
>>109-110
さて、テータ関数とHeisenberg群の関係について述べる

(S_b・T_a)θ(z、τ)
=(S_b・T_a)Σ(n∈Z) ○(1/2*n^2τ+nz)
=S_b(○(1/2*a^2τ+az)Σ(n∈Z) ○(1/2*n^2τ+n(z+aτ))
=○(1/2*a^2τ+a(z+b))Σ(n∈Z) ○(1/2*n^2τ+n(z+b+aτ))
=θa,b(z,τ)

Γ={(1,a,b)∈G|a,b∈Z}とおけば、ΓはGの可換部分群
さらに整数l>=0に対して
lΓ={(1,a,b)∈G|a,b∈lZ}とおくと、lΓはΓの部分群で
(1,l,0)及び(1,0,l)によって生成される
ρ((1,l,0))=T_l,ρ((1,0,l))=S_lであるので
以下の命題を得る

●命題3.5
f(z)∈Vに関する次の条件は同値
1) f(z)はlΓ不変 つまりg∈lΓに対してg(f(z))=f(z)
2)S_l(f(z))=f(z),T_l(f(z))=f(z)

S_l(f(z))=f(z+l)
T_l(f(z))=○(1/2*l^2τ+lz)f(z+lτ)
であるので、補題3.1より、以下の結果を得る

●命題3.6
V_l={f(z)∈V|f(z)はlΓ不変} (>>107)
が成立する
0112132人目の素数さん
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2020/11/26(木) 19:57:02.22ID:uWYfcuV9
>>109-111
Mumfordのテータ関数論で大切なのは
Heisenberg群の有限版である

mを正整数とし
μm={ζ∈C1~*|ζ^m=1}
とおく

さて
G(l)={(c,a,b)∈G|c∈μl^2, a,b∈(1/l)Z}
とおくと、G(l)はGの部分群で、lΓ⊂{G(l)の中心}である

Gl=G(l)/lΓ=μl^2×((1/l)Z/lZ)×((1/l)Z/lZ)

(c1,a1,b1)・(c2,a2,b2)=(c1c2○(a1,b2),a1+a2,b1+b2)

[Gl,Gl]=μl^2

Glは、Heisenberg群の有限版であり、
定理3.1の類似が成り立つ

★定理3.2
Glの有限次元既約表現 ρ:Gl→GL(W)で、
任意のc∈μl^2について ρ(c)=cId_W となるものが、
同型を除いて唯一つ存在する
(Id_WはWの恒等写像)

この既約表現が実はV_lである (>>107)
0113132人目の素数さん
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2020/11/27(金) 00:00:10.08ID:khxS5vKK
 
テータ関数が熱方程式の解であることには
何か深い意味でもあったりするの?
0114132人目の素数さん
垢版 |
2020/11/27(金) 01:08:26.67ID:7wK1iFl7
>>113
「ユビキタス熱核」読んでスペクトル幾何調べて太鼓で形を聞き分ける絡みのネタ熱心に追ってた時期がボクにもありますた。
0115132人目の素数さん
垢版 |
2020/11/27(金) 14:31:54.84ID:khxS5vKK
 
テータ関数の本質というか正体っていったい何なんですか?
教科書を見ると変換公式やら互いの関係式やらは書いてあり
ますが、それだけでは何が何やらさっぱりわかりません・・
0116132人目の素数さん
垢版 |
2020/11/27(金) 20:06:33.49ID:xHFtMtk4
V_l (>>107) に属するテータ関数を用いて
複素トーラスC/(1,τ)の
射影空間P l^2-1への埋め込みを与える
0117132人目の素数さん
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2020/11/27(金) 20:07:14.10ID:xHFtMtk4
>>116
Ω(τ)=(1,τ)とおく

☆補題3.3
0≠f(z)∈V_lとすると
f(z)はlΩ(τ)=(l,lτ)の基本周期四辺形の中に
ちょうどl^2個の零点を持つ
ただし零点は重複度を込めて数える

☆補題3.4
zの関数としてθ1/2,1/2(z,τ)は奇関数である つまり
θ1/2,1/2(-z,τ)=-θ1/2,1/2(z,τ)
したがって
θ1/2,1/2(0,τ)=0

●命題3.7
θ(z,τ)の零点全体のなす集合は
{(p+1/2)τ+(q+1/2)|p,q∈Z}

(ai,bi)∈((1/l)Z)×((1/l)Z) (0<=i<=l^2-1)
を((1/l)Z)×((1/l)Z)の完全代表系とする
θi(z,τ)=θai,bi(z,τ)とおく

●命題3.8
θi(z,τ)の零点全体のなす集合は
{(-ai+p+1/2)τ+(-bi+q+1/2)|p,q∈Z}

i≠jならば
θi(z,τ)とθj(z,τ)には
共通零点が存在しない
0118132人目の素数さん
垢版 |
2020/11/27(金) 20:09:18.94ID:xHFtMtk4
命題3.8 (>>117) より、
l>=2とすると、任意のz∈Cに対して
(θ0(lz,τ),…,θl^2-1(lz、τ))
は零ベクトルになることはないので、
射影空間P l^2-1の点
[θ0(lz,τ),…,θl^2-1(lz、τ)]
が定まる つまり、解析写像
Φl:C→P l^2-1
z → [θ0(lz,τ),…,θl^2-1(lz、τ)]
が定まる

V_l(>>107)の定義より
 (θ0(l(z+1),τ),…,θl^2-1(l(z+1)、τ))
=(θ0(lz,τ),…,θl^2-1(lz、τ))
 (θ0(l(z+τ),τ),…,θl^2-1(l(z+τ)、τ))
=○(-1/2l^2τ-lz)(θ0(lz,τ),…,θl^2-1(lz、τ))
であるので
 [θ0(l(z+1),τ),…,θl^2-1(l(z+1)、τ)]
=[θ0(lz,τ),…,θl^2-1(lz、τ)]
 [θ0(l(z+τ),τ),…,θl^2-1(l(z+τ)、τ)]
=[θ0(lz,τ),…,θl^2-1(lz、τ)]

したがって、解析写像
φl:C/Ω(τ)→P l^2-1
z → [θ0(lz,τ),…,θl^2-1(lz、τ)]
が定まる

E_τ=C/Ω(τ)とおく

★定理3.3
l>=2ならば、解析写像
φl:E_τ→P l^2-1
は、複素トーラスE_τ=C/(1,τ)の射影空間P l^2-1への埋め込みである
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