>>986
1個目の線形代数の理論展開:
素朴集合論 → 多元環や或る程度の半群と群論 → 環と体の理論
→ ブール代数や射影幾何を記述するための束論→ 或る程度の圏論
→ 予め定義されている二項演算である乗法と加法のうち乗法に関する単位元1を持つ環(単位環)上の加群の理論としての、線型空間や線形写像、双対加群、
→ テンソル積、テンソル代数 → 外積と外積代数 → 行列式の基本的証明 → …
と進む方法。いわゆるブルバキ流に似た方法。

2個目の線形代数の理論展開:1個目を少し緩くした方法で、
或る程度の群・環・体の知識が前提で、行列や線型写像を導入してから、置換の理論、外積や行列式を扱って、
ジョルダン標準形や単因子論、二次形式などを導入してから、テンソル積とテンソル代数、外積と外積代数を扱う方法。

3個目の線形代数の理論展開:より具体的な方法で、
係数体が実数体Rや複素数体C上の(正方)行列や行列式を扱ってから線型写像を導入し、
ジョルダン標準形や単因子論、二次形式などを導入してから、
テンソル積を導入して、テンソル代数や外積と外積代数を扱う方法。

4個目の線形代数:応用数学(ベクトル解析)としての線形代数やテンソル。

少なくともこれだけ線型代数やテンソルを理論展開する方法があるから、上のすべての大まかな理論展開を知っていなければ
>「行列式はテンソルです」(>>576)
>「内積も、行列式同様、テンソルです」(>>593
の対立が生じても何らおかしくはない。だから、論争しても無意味。