>>867
(引用開始)
「数学のたのしみ」で、森重文氏 の回想録が出ていた。
土井公二先生のところに入りびたり、
土井公二先生は、 将来代数をやるにはこの本を読めと、色々紹介されたという。1〜2ヵ月後読み終わりましたと土井公二先生を訪ね ると、また別の本を紹介される。そういう事が何回か繰り返された。
どういう本なのか土井公二先生に聞いたことがある。「数学者アンドレ・ヴェイユ(1906〜1998)が書いた「Basic Number Theorem」や主著に三部作『代数幾何学の基礎』(1946 )、『アーベル多様体と代数曲線』(1948)、『代数曲線とそれに関連する多様体』(1948 )など、らしい。数学の専門書を1〜2ヵ月で読破するのはマトモではない!(定期試験のやっつけ勉強とは訳が違う。)回想録にも登場する某先生が他の所で書いていたが、学生時代の森氏に対しては「数学書を読むのが 異常に速いという印象を持った」そうである。この回想録には、他にも恐ろしい話が随所に見られるが詳細は省略する。
(引用終り)

<補足>
・「一を聞いて十を知る」という言葉がある。森重文先生は、そういう人だったのだろう
 そういう人っているんだよね、たまに。ガウスみたいな
 そういう人が、大体 ”数学科から数学研究者→アカデミックポスト”って人たちだろう
・で、そういう人は、数学の本を読むとき 数学のジグソーパズルの組立とばらしが、頭の中で早くできるのでしょね、想像ですが
 で、一つ二つのピース(部品) あるいは複数のピースを見ると、先が見える。ああ、こういう絵になりそうとか
 本全部でなくとも、この章はこういう絵柄だろうと、浮かぶ
・逆に、数学のデッサンのような絵が与えられれば、自分で既存の数学理論からピース(部品)を取り出したり、足りない部品は自分で考えて作ったりできる人
 森重文先生は、そういう人だったのだろう
 だから、数学の本を読んで、「ああ、この本はこういう絵なんだ」って分かれば、終り。絵があれば、自分でジグソーパズルの再構成ができる。本は無くても
 そういう人だったのだろう
・で、凡人も、やはり「この本はどういう絵になるのか?」と想像しながら読むのが良いと思う
 あるいは、先に後ろまで読んで、「こういう絵かな」というのを早く掴んで読むのが、良いんじゃね?
以上