>>461
追加説明(訂正版)をします。数学は『概念の世界』だから、その自由さ故にこ
ういう事例が沢山あり、そういう部分から発展して来たと思います。判り易い事
例として(Fourier級数の研究から生じた問題意識に起因して、結果論とは言え):

1.そもそもFourier級数とは何ぞや?
2.Riemann積分を使って実Fourier係数の定義付けを考えるんだが…
3.そうしてFourier級数を考えると収束しない場合があるぞ。そやし問題アリやろ!
4.そやから積分論をきちんと見直して新たに作り直さなアカン。
 ⇒ 目出度くLebesgue積分論(という新しい考え方)の誕生!

という事例があり、ココから汎用性が大幅に広がって函数解析や確率論が発展す
る基盤が整いました。他にも幾つもの事例がありますが、ココには例示しません。

では「他の領域の事例はどうか」という事になりますが、有名な事例はS.Jobsが
典型的でしょう。即ち:
★★★『パソコンとは何ぞや?Note型しか他に無いのか?⇒既存の技術だけでiPadを生む』★★★
なんてのがあり、コレは流石に「天才のみの為せる偉業」という他はありません。
まだ他にも:
1.通貨とは何ぞや?⇒Credit CardとかBit Coinとか。
2.「電気を通す」とは何ぞや?金属だけか?⇒導電性プラスチック。
3.半導体とは何ぞや?シリコンだけか?⇒有機物とかグラフェンとか。
という様な事例もあるのではないかと。私は専門家ではないので良く知りません
し、またコレとは違った見方もあるのかも知れませんが。具体的な世界だと、こ
ういう革新的な事例を探すのは確かに難しいですね。

最後に「数学以外の概念的な事例」を挙げておきます。
(あ)生命とは何か?⇒『・・・』(未だ答えはありません)Schrodingerの本。
          ⇒ココから分子生物学が興ったという見方『も』ある。
(い)言語とは何か?⇒「一般言語学講義」F.Saussureの業績。
          ⇒文化人類学に於けるフランス構造主義
          ⇒数学に於けるブルバキの構造主義。
(う)日本人とは何ぞや???⇒「菊と刀」R.Benedict、人類最大の不思議。