>>350
だから私見を述べるとですね、まあ:
★★★『数理統計学(という手段)に対する確率論(という純粋数学)
       の役割は微分方程式に対する函数解析学の役割みたいなもの』★★★
でしょう。つまり
1.数理統計学という便利な(従って妥当な)計算公式の集まり。
2.その一部をきちんと選び、それを厳密に正当化する論理構造。
みたいな事ですよね。だから一旦「正当化されるべきもの」をきちんと選
んでしまえば、それを正当化する理論的な枠組みがひとつだけとは限らな
い有名なケースとして:
(あ)Diracが計算の便宜上としてデルタ函数を導入して量子力学を創った。
(い)それを正当化したものとしてSchwartzのdistributionだけではなく
   て後にはSatoによりhyperfunctionの理論が展開された。
みたいな事例がありますよね。そしてこの場合に注意するべき事柄は:
★★★『distributionとhyperfunctionとでは同値類としての見方が違う』★★★
ので、従って完全なる別物ですよね。

だから同じ確率とか、或いは確率過程であっても『全くの別物として見直
すという考え方』があってもいいのではないかと。であれば可測とか非可
測とか、そういう問題「じゃないモノの見方」をしないと、この問題は乗
り越えられませんよね。

例えば似た様な特異積分理論として「エルゴード的な群作用の軌道空間」
を考えて、その上の積分論を構築した事例が私の親方の有名な仕事のひと
つとして有名です。参考にナルかどうかは知りませんが。

だからとにかく、通常の定義そのままじゃ何も進歩しません。きちんと考
えないとダメですわ。